こんにちは。Horyです。
面白くない生化学の記事もこれで最後になります。
今回は高校化学で出てくる薬品に関する知識をまとめたいと思います。
こちらも、化学では最後の方に出てくる分野になって多くの学生が手薄になりやすい部分です。
今回も頑張りましょう。
医薬品の種類
医薬品には基本的に2つの種類があります。
- 対処療法薬;病気の根本は撲滅出来ないが、症状は軽減できる
- 抗菌薬;病気の根本を撲滅する
これらに関して個別に解説します。
対処療法薬
対処療法薬に関して、試験に良く出るのはサリチル酸やアニリンから派生した化学物質です。
サリチル酸やアニリンに関する記事は以下に書きましたので見といてください。
そもそも、サリチル酸やアニリンが何で対処療法薬として作用するかというと、炎症や発熱を起こす成分を妨げるからです(詳しく説明すると生物になってしまうのでこのぐらいにしときます)。
この記事では以下の物質に関して紹介します。
- サリチル酸⇒(アスピリン・サロメチール)
- アセトアミフェノン
サリチル酸⇒(アスピリン・サロメチール)
まずは、サリチル酸に関して紹介します。
そもそも、サリチル酸の始まりは、昔の人がヤナギの木を使ったことで痛みや熱が引いた所から始まっています。
このことを研究したところ、ヤナギの木の成分であるサリシンが体内で反応することで起きている現象で、体内でサリチル酸が出来ることで起きる現象であることを突き止めました。
- ヤナギの木のサリシンを摂取
- サリシンが加水分解によりサリチルアルコールに
- サリチルアルコールが酸化してサリチル酸
一連の流れを図で表します。

ここで、察しの良い方なら気づいておられるかもしれませんがサリチル酸は医薬品としては致命的なデメリットがあります。
それは、カルボキシ基とフェノール性OHによる酸が強すぎて胃にダメージを与えてしまうことです。
医薬品を用いることで効用と共に体にダメージを与えてしまうことを副作用と呼びます。
サリチル酸の副作用を克服するために取られる改善策は単純で酸性を弱くすることです。
- フェノール性OHを無水酢酸でアセチル化⇒アスピリン (解熱鎮痛剤)
- カルボキシ基をメタノールでエステル化⇒サロメチール (消炎薬)

アセトアミフェノン
アセトアミフェノンも解熱鎮痛剤として用いられるアニリンから派生した対処療法薬の1つです。
昔は、アセトアニリドを用いていましたが、分解する際に毒素を発生すると言うデメリットがありました。
その対策として、「分解した後、アセトアミフェノンが生成されルンら最初からそれ使っとけば良くね・・・」という感じで現在ではアセトアミフェノンが用いられています。

抗菌薬
抗菌薬に関して、覚えるべきモノは以下に示すモノです。
- サルファ剤 (スルファニルアミド)・・・細菌が核酸を合成するのを防ぐ
- 病原菌がp-アミノ安息香酸とスルファニルアミドと間違える (両者は似ている)
- 病原菌はp-アミノ安息香酸でしか葉酸を合成できない
- 人間は食物から葉酸を取り込める⇒OK

- 抗生物質;微生物由来で他の微生物の成長を妨げる
- ペニシリン・・・青カビから発見 (細菌を溶かす)
- プロントジル・・・マラリアに対抗
- ストレプトマイシン・・・かつては結核治療薬 (細菌のペプチドの合成を妨げる)
上のことは知識問題として出されることがありますので頭に入れましょう。
薬品ではないが類似した働きを持つ
薬品ではありませんが、病原菌の成長を阻害、撲滅させる働きをもつ化学物質を紹介します。
- 酸化還元により病原菌から反応に必要な電子を強奪
- ⇒過酸化水素水
- ⇒次亜塩素酸ナトリウム
- pHの変化を利用⇒病原菌のタンパク質を変性させて壊す
- ⇒消毒液 (エタノールとか・・・)
- ⇒NaHCO3やMgO・・・強すぎる胃酸を抑制 (反応してHClを消費)
- 酵素に反応⇒病原菌の酵素を機能不全に (上に紹介したサリチル酸)
- 病原菌の化学反応をおさえる

