こんにちは。Horyです。
前回の記事ではネイピア数eに関する不等式評価の問題に取り組みました。
今回の記事ではlogに関する不等式の評価についての問題に取り組みます。
今回も骨のある問題になりますが、頑張りましょう。
logに関する不等式の証明
以下に示すのはlogに関する不等式の証明問題です。

この不等式を証明します。
左辺の不等式を証明してから右辺の不等式を証明します。
左辺の不等式の証明
まずは、左辺の不等式の証明です。
Σが分かりにくいので、Σ記号なしで式を書き下します。以下の不等式を示せれば良いです。

右辺から左辺を引き算して微分することで証明します。

上の式の赤い部分は「初項;1」・「公比;-x」・「項数;2m」の等比数列と見ることができます。

以上から、「x>0」で関数は常に増加し、「f(x)=0」より、不等式の左辺を証明することができました。
右辺の不等式の証明
次に、右辺不等式の証明です。
こちらもΣ記号の中身を書き下します。

上の式を証明すればいいわけです。
左辺の不等式と同様に引き算を行って微分します。

上の式の青い部分は「初項;1」・「公比;-x」・「項数;2m+1」の等比数列と見ることができます。

以上から、「x>0」で関数は常に増加し、「g(x)=0」より、不等式の左辺を証明することができました。
log1.1 はどんな数か?
次は、上で示した不等式を利用して「log1.1」がどんな数かを調べる問題です。

この問題を事前に示した不等式を利用することで解いていきたいと思います。
解答・解説
先の不等式で「x=0.1」・「m=1」とします。評価を厳しくしたいのであればmの値を大きくすれば良いです。

従って「log1.1」の小数第3位の数は5であることが分かりました。