こんにちは。Horyです。
前回の記事では波の干渉と定常波について現象を解説しました。
今回の記事ではうなりについて意味と現象を解説します。
うなりについても言葉を知っていても現象の意味をきちんと説明できない理系学生は多いと思います。
今回も頑張りましょう。
波動とうなり
うなりについて聞くと、「音が わわわわーん って聞こえる現象」と答える学生が多いです。
結論から言うと、うなりとは「波長の異なる正弦波の重ね合わせ」です。
波長(と周期)の異なる波動関数を立式します。ただし、波の速度はどちらも同じであるとします。立式の仕方はこちらの記事に載っています。

2つの波を重ね合わせます。
波動の重ね合わせ
2つの波動を重ね合わせてみます。重ね合わせの原理より単純な足し算で考えれます。

二段目から三段目の変形は三角関数の和関公式を用いています。

三角関数の和関公式を用いたことを忘れずに考えると、合成波(うなり)は上に示した2つの周期を持つ正弦波の積になります。
上に示した周期は「うなり」の周期ではないことに注意しましょう。
ここで、2つの波動の周期がほぼ同じ場合を考えてみてください。

もしも、この波動が音波の場合を考えると、2つの波動の積について、一方の波動の周期は一定となりますが、他方の波動の周期は非常に大きくなります。
音のうなりで「わわわーん」と聞こえる原理はこういうことだったのですね。

現象をグラフで説明した方が分かりやすいと思うのでグラフにします。

ちなみに、振幅が異なる2つの波であっても波長が異なればうなりは発生します。