高校物理 波動の種類と横波・縦波の違い

波動

こんにちは。Horyです。

今回の記事から物理の波動に関する解説を行っていきます。

最初の記事では波動の種類について解説すると共に縦波と横波の違いについて説明しようと思います。

今回も頑張りましょう。

波動の種類

「波動」とは振動が媒質や空間を伝わっていく現象のことです。

波動には大きく分けて2つの種類が存在して、これらの違いを押さえることが非常に重要です。

  • 波動の種類
    • 力学的波動
    • 電磁気学的波動

これらに関して個別に解説します。

力学的波動

力学的波動とは「弦の振動」や「音波」、「水面の波」などが例として挙げられて、これらの共通点としては「運動が伝わる」という点です。

運動が伝わっているので基本原理は「運動方程式」です。

そして、振動を他の場所に伝える仲介者を媒質と言います(運動する物体のことを媒質と考えても差し支えない)。

  • 弦の振動・・・媒質は弦
  • 音・・・媒質は空気分子
  • 水面の波・・・媒質は水分子

電磁気学的波動

電磁気学的波動とは電磁波のことです。

電磁波の原理について簡単に解説します。以下に示す図をご覧ください。

  • ①;変位電流I(変化する電流)が流れる
  • ②;変位する電流により磁場が発生 (ビオ・サバールの法則)
  • ③;発生した磁場が変化するので電場が発生 (ファラデーの法則)
  • ④;電場が変化することで磁場が発生 (アンペールの法則)

何もなかった空間に突然発生した磁場や電場も変位磁場や変位電流と見なせます。

上の図に示すように電場と磁場が交互に連続的に出来る現象を電磁波と言います。

そのため、電磁波の基本原理はマクスウェル方程式です。

まぁ、高校で触れることはほぼありませんが、覚えておく程度で良いと思います。

上に示した法則についてはこちらの記事を読んでおいてください。

上に示す4つの法則をまとめてマクスウェル方程式といいます(大学とは式の書き方が違う。大学では微分演算子とかを使ってより一般的な書き方になっている)。

縦波と横波の違い

縦波と横波の違いに関して解説します。

まぁ、端的に言ってしまうと波動の進行方向が縦か横かの違いです。

ただ、ひっかけとして注意してほしいのは「媒質」の進行方向は「波動の」進行方向とは逆向きです。

  • 横波について
    • 波の進行方向は水平 (横)
    • 媒質の進行方向は波の進行方向について垂直 (縦)
    • 例;弦や水の振動
  • 縦波について
    • 波の進行方向は垂直 (縦)
    • 媒質の進行方向は波の進行方向について水平 (横)
    • 例;空気の振動 (音)

縦波と横波を図にしてみます。

横波は皆さんが想像しているような波ですが、縦波に関しては表現が非常に難しいです。

多くの問題では縦波を横波のように表した図が用いられます。

まぁ、縦波は動画を見た方が早いと思いますので、ネットで「縦波 動画」で検索してみてください(実際に見てみないと絶対に分からないと思う)。

縦波では波がたくさん集まっている点を密波が集まっていない部分を疎といいます。

縦波の疎と密な部分を判断するのは高校物理では暗記になりますが・・・

  • 最も密な部分・・・縦波を横波のように表したときに接線の傾きが最小な点
  • 最も疎な部分・・・縦波を横波のように表したときに接線の傾きが最大な点
  • 疎でも密でもない・・・縦波を横波のように表したときに接線の傾きが0な点

一方で横波には疎密は存在しません。

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