アルカンの構造決定法 C4H10, C5H12, C6H14 まとめ

有機化学

こんにちは。Horyです。

前回の記事で、炭化水素の話や異性体の話をしました。

それらに関連して今回の記事ではアルカンの構造決定法についてまとめました。

今回も頑張りましょう。

アルカンの命名法

有機化合物の命名法ですが、ギリシャ語の数字の数えか方と関連しています。

以下にギリシャ語の1~9の数の数え方と炭素数が1~9のアルカンの名称を示します。

正直、覚え方とかはありません。

受験でよく出てくるアルカンは炭素数が4~6です(そもそも、芳香族以外なら4~6は頻出、7以上は面倒になる)。

何故かというと、炭素数が4以上で枝分かれの構造が考えられるからです。

今回の記事では炭素数が4~6のアルカンに関して構造決定を話そうと思います。

有機化合物の構造決定手順

有機化合物の構造決定手順を解説します。

  • ①;化学式から不飽和度の計算 (必ずやれ!)
  • ②;炭素の繋がり(骨格)を考える (同一人物に気をつけろ!)
  • ③;命名法を考える (幾何異性体や光学異性体も考慮)
  • 命名ルール
    • 直線的に長い炭素の命名を優先
    • 枝分かれなら置換基はどの番号の炭素についている
    • 置換基は (CH3=メチル基・CH2-CH3=エチル基)
  • アルカンの命名
    • 直鎖・・・アルカンの名称(そのまま)
    • 枝分かれ・・・「置換基の場所→置換基の数→置換基→直鎖のアルカン名」の順

置換基については、今のところはメチル基とエチル基だけ覚えていればそれでいいです。

注意してほしいのが同一人物に気をつけることと、命名ルールについてです。

これら2つに関して個別に解説します。

同一人物に気をつける

有機化合物について、炭素同士の繋がり(骨格)が異なる物は異性体になりますが、以下に示す場合は同一人物になって異性体になりません。

  • 引き延ばして同じになる
  • 回転させて同じになる

命名ルール

命名ルールに関してですが、枝分かれ構造を持ったアルカンについて話します。

ルールは「置換基の場所→置換基の数→置換基→直鎖のアルカン名」の順であり、直線的に長い炭素の命名を優先します。

  • 置換基の場所・・・何番目の炭素?
  • 置換基の数・・・同じ物が2つ以上になったら
  • 置換基 (アルカンならメチル基とエチル基)
  • 直鎖のアルカン名・・・長い炭素

以下に例を示します。

アルカンの構造決定

アルカンの構造決定を行います。

今回は以下の化学式で示すアルカンを紹介します。

  • C4H10
  • C5H12
  • C6H14

アルカンは単結合のみなので不飽和度は0ですが念のために計算します。

計算方法は以下の記事をご覧ください(基本的に今までの記事を前提に話が進むので読んでいないと理解できません)。

C4H10の構造について

化学式C4H10で表されるアルカンの構造を示します。

比較的簡単で異性体の数も少ないです。

C5H12の構造について

化学式C5H12で表されるアルカンの構造を示します。

異性体の数が1つ増えますがそれほど難しくありません。

C6H14の構造について

化学式がC6H14で表されるアルカンの構造を示します。

異性体の数が少し多くなります(間違う人が多いです)。

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