こんにちは。horyです。
今回の記事では2次・3次方程式の解と係数の関係についての簡単な説明と問題を紹介しようと思います。
取り組む問題は以下の通りです。
- 解と係数の関係と図形
- 二次関数と解の配置
- 実数解の条件
解と係数の関係
2次・3次方程式の解と係数の関係については対称式の記事にも書いたと思いますが、復習も兼ねてもう一度簡単に説明します。
二次方程式の解と係数の関係
二次方程式と解と係数の関係です。
二次方程式を以下のように定義します。

解と係数の関係は剰余の定理で導きます。

係数比較を行います。

以上が二次方程式の解と係数の関係です。
三次方程式の解と係数の関係
三次方程式の解と係数の関係です。
三次方程式を以下のように定義します。

二次方程式と同様に剰余の定理から導出します。

係数比較を行います。

以上が三次方程式の解と係数の関係です。
解と係数の関係・図形との対応
二次・三次方程式の解と係数の関係は図形とも対応しています。
方程式の解は全て0より大きいと仮定します。
二次方程式の場合

三次方程式の場合

図形との対応は意外と重要なので頭に入れといた方が良いです。
二次関数と解の配置
二次関数と解の配置問題についてです。
グラフの形状を応用する方法は前回の記事でも書きましたが、解と係数の関係を用いても解くことが可能です。
解と係数の関係を用いるなら重要なポイントは以下の通りです。
解の配置問題について、解と係数の関係は万能ではありません。グラフの形状を用いるやり方の法が万能です。
- 判別式Dの符号
- 和:「α+β」の符号
- 積:「αβ」の符号
以下はこの章で取り組む問題です。

問題を解く前の下準備
問題を解く前の下準備です。
判別式と解と係数の関係を洗います。

判別式の条件を忘れやすいので注意が必要です。
(1)解答・解説
条件は以下の通りです。
- 判別式が0以上
- 2解の和が正
- 2解の積が正

(2)解答・解説
条件は以下の通りです。
- 判別式が0以上
- 2解の積が負
先の問題で2解の積は常に0より大きくなることが分かっているので2つの解が異符号になることはないです。
よって「解なし」が解です。
数学においては「解を持たない」というのも解答になることがあります。
(実際の入試問題でもそういう問題が出たことはあります)
もちろんですが、これらの問題はグラフを利用しても解くことができます。
連立方程式 解と係数の関係
連立方程式で解と係数の関係を用いる問題です。
「実数解を持つ条件」を求める問題と置き換えることで判別式を利用できるようにします。

解と係数の関係(基本対称式)を利用します。
(1)解答・解説
問題の解答・解説です。
連立方程式を2文字の対称式の形に書き換えます。

連立方程式をp,qを用いて表します。

これによりx,yが以下の二次方程式の解であることが分かります。

x,yの範囲を思い出してください。aの条件は以下の通りです。

(2)解答・解説

②の「xy」を③に代入します。

方程式を解くときのポイントはこちらの記事に書かれています。

二次方程式の解と係数の関係を導出しました。x,yは以下の二次方程式の実数解と考えることができます。

上の二次方程式が実数解を持つ条件を考えれば良いので「判別式D≧0」を考えます。

3次方程式の解の条件
3次方程式の解の条件に関する問題です。

3次方程式の解と係数の関係より・・・

上の緑の部分を求めたから関係式を求めた→「やったぜ」では不十分です。
「αとβ」が以下の二次方程式の解であるので、判別式の条件も加え入れる必要があります。
(上の赤い部分と青い部分)
