運動量と力積 摩擦のある水平面の運動 問題の攻略

力学

こんにちは。Horyです。

前回の記事で「物体がされる仕事」「保存力と位置エネルギー」「エネルギー保存則」について話しました。

今後はこれに関する問題の解説に移ります。

今回の記事では運動量と力積について、摩擦のある水平面の運動をテーマにした問題の解説を行います。

今回も頑張りましょう。

運動量と力積の関係 復習

問題を行う前に運動量と力積の関係式を復習しましょう。

運動方程式を変形させて以下の式が成立します。ベクトル表示による記述を行います。

上の式における色のついた部分が対応しています。

前回の記事には赤文字で書いた式は登場しませんでしたが・・・

  • 赤文字の左辺・・・微小運動量変化
  • 赤文字の右辺・・・微小時間当たりの力積の変化・・・力積率

上の赤い式の部分を始点から終点までの時間で積分すれば運動量と力積の関係式が導出できるわけです。

ここまでは前回の記事の復習です。

摩擦のある水平面の運動

以下に示すのは運動量と力積に関する問題で摩擦のある水平面を運動する物体に焦点を当てた問題になります。

この問題を例に解説します。

力が図のように時間変化していることに気をつけましょう。 また、問題解説で出てくる力(文字)はスカラー表示(大きさで表示)しているので力の向きについては気をつけましょう。

(1)(2)解答・解説

摩擦面が物体に及ぼす摩擦力がどのように時間変化するか考えましょう。

  • 0≦t<t0で動かない・・・静止摩擦力
  • t=t0で動き始める・・・最大静止摩擦力
  • t≧t0で動く・・・動摩擦力

力が時間変化することから、時刻の条件を示すことを忘れないでください。よく忘れる人がいるので注意です。

(3)解答・解説

物体が引く力より受けた力積を考えます。

摩擦力について、静止摩擦力と動摩擦力での場合分けに注意です。

気をつけなければならないのは力積・運動量はベクトル量と言うことです。力の向きに注意してください。

動摩擦力の大きさをR’’と考えます(動摩擦力は時間変化しない)。

力積はベクトル量です。

摩擦力に関しては進行方向と逆向きの力を積分するので当然マイナスがつきます。

(4)解答・解説

運動量と力積の関係式を用います。

t=4t0における速さをv(正の方向)とします。

(5)解答・解説

この条件では物体に引く力は加わっていないので、物体にかかる力は動摩擦力のみになります。

以上により動摩擦係数を求めることができました。

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