こんにちは。horyです。
数学の分野に絶対値というものがあると思います。
今日の記事では絶対値の意味と頭に入れておくべき公式について記事に簡単にまとめました。
絶対値
まず、絶対値とは、「数直線」で原点Oと任意の点Aをとったときの「点Oと点Aの距離の大きさ」(辺OAの長さ)です。
「距離の大きさ」・「辺の長さ」は負の値をとらないです。
絶対値の中身が数字の時は大丈夫だと思いますが、考えるべきは絶対値の中身が文字の時です。
以下に図を用いた例を示します。

つまり・・・
- 絶対値の中身が0以上ならそのまま外す
- 絶対値の中身が0未満なら-1を掛けて外す
上の認識はしっかり持っておいた方がいいです。特に、「0以上」・「0未満」の正しい認識を身に着けてください。
絶対値の覚えるべき公式
以下に絶対値の知っておくと便利な公式をまとめました。
意外と役立つときがあります。
(a,bは実数とします)
絶対値の二乗
以下は絶対値の二乗に関する公式です。

以下は上の式の証明です。

覚え方は「絶対値の二乗は二乗」です。
絶対値の積
以下は絶対値の積に関する公式です。

以下は上の式の証明です。

覚え方は「積の絶対値は絶対値の積」です。
「絶対値の和の二乗」・「和の絶対値の二乗」
積の公式を利用して以下の絶対値が絡む二種類の二乗の処理については確実に頭に入れおくべきです。

「絶対値の和の二乗」と「和の絶対値の二乗」の計算の違いです。絶対に頭に入れておいてください。
不等式で大小関係に関する問題が出ますが、処理を間違えて解けない学生が多発しています(上の二式の大小関係を今回は説明しません。ただ、考えれば分かると思います)。
絶対値の比
以下は絶対値の比に関する公式です。

以下は上の式の証明です。

覚え方は「比の絶対値は絶対値の比」です。
二乗のルートの外し方
二乗のルートの外し方についても解説します。
これにも絶対値が絡んできます。
Aを実数とします。

このようになる理由をちょっと考えてみます。

上のようにしては駄目なのかと思いますが、駄目です。理由はおかしなことが起きるからです。
以下を見てください。

同じ値のはずなのに結果が一方で+3, 他方で-3になり矛盾します。
このため、二乗の√を外すときは絶対値をつける必要があります。
まとめ
本日の内容を簡単にまとめます。
- 絶対値は二点間の距離
- 「絶対値の二乗」は「二乗」
- 「積の絶対値」は「絶対値の積」
- 「比の絶対値」は「絶対値の比」
- 「絶対値の和の二乗」と「和の絶対値の二乗」は違う
- 二乗のルートを外すなら絶対値
絶対値に関する正しい知識を身につけましょう。
それでは、次回の記事でまたお会いしましょう。