こんにちは。horyです。
前回は内積型ベクトル方程式の攻略をメインに話しました。
今回の記事では点と平面の距離を表す公式の導出方法について簡単に解説しようと思います。
今回も頑張りましょう。
平面を表すベクトル方程式を導出する問題
いきなり、点と平面の距離を表す問題をやっても理解不能になるので、平面のベクトル方程式を導出する問題からやろうと思います。この問題の内容を応用して公式を導出します。
以下は今回の記事で取り組むことです。

この問題を例に解説します。
問題を解く前の下準備
問題を解く前の下準備です。
イメージが掴みにくく初見だとかなり難しく感じます。こういうときこそ単純化が使えます。
仮に、座標平面上の2つの点A,Bを考えます。
Aは空間内の定点として、点Bの軌跡を求めるとします。

上の公式が表す意味は「ベクトルnとベクトルABの内積が0」と言うことです。
つまり・・・
- 点Bが点Aと一致
- ベクトルABがベクトルnと垂直
というときです。このとき、点Bは点Aを通りベクトルnに垂直な平面を表します。

ただ、問題では「dがあるけどどうするの?」と言うことです。これを上手いこと処理しないと行けません。
問題 解答・解説
以下の式を満たすベクトルr0が存在するとします(式②)。

ここで、ベクトルrを位置ベクトルの形で表します。

だから、点R全体は平面を表します。以下に状況を図示します。

点と平面の距離の公式の導出
以下は点と平面の距離を導出する問題です。

この問題を例に解説します。
問題を解く前の下準備
問題を解く前の下準備です。
平面を表すベクトル方程式の導出問題での公式を利用しても良いです。

当たり前ですが、上の点の座標はベクトルn以外は位置ベクトルです。

だから、平面αはベクトルnに垂直です。

問題 解答・解説
点Pから平面αに垂線の足Hを下ろすと・・・ベクトルPHとベクトルnは平行です。

点Hは平面上の点でもあるので、平面の式に代入しても成立します。

垂線の長さはPHの長さを求めることと同じです。

以上により求めることができました。
ところで、座標平面上の点と距離の公式を覚えているでしょうか?
力試しにベクトルを用いて求めてみてください。