こんにちは。Horyです。
前回の記事で水平方向・鉛直方向での単振動や摩擦のある床上での単振動の問題を解説しました。
今回の記事では速度に比例する抵抗力を受ける単振動について解説します。
今回の内容は完全に大学内容なので興味ない人は読み飛ばしていただいて構いません。 今回も頑張りましょう。
空気抵抗を受ける単振動
以下に示すのは速度に比例する抵抗力を受ける単振動の問題です。

この問題を例に解説します。また、図を示します。

運動方程式
まずは、物体についての運動方程式を示します。

この微分方程式は見たことないと思います。
位置の一回微分・二回微分が入った微分方程式です。
微分方程式の解き方
この微分方程式の解き方を考えます。

この微分方程式の解き方も以下の記事の方法と同じです。

上の式からλの二次方程式に帰着できます。解の公式でλについて解いていきます。

ルートの中身がどうなるかで場合分けをしていきます。
- ルートの中身が正
- ルートの中身が0
- ルートの中身が負
以上の3種類の場合で運動をどうやって記述するか個別に解説します。
ルートの中身が正
ルートの中身が正の値です。

よって、一座標はネイピア数のλ1、λ2乗の一次結合で以下のように記述できます。

以上により運動を記述することができました。
初期条件から定数のC1とC2を求めます。

以上により位置の関数を求めることができます。

ルートの中身が0
ルートの中身が0の時の運動を記述します。

初期条件を用いてC1とC2を求めていきます。

ルートの中身が負
ルートの中身が負の時を考えます。

よって位置の関数はλ1とλ2のネイピア数乗の結合で以下のように書けます。

初期条件からC1とC2を求めていきます。

定数が求まったので位置座標を求めることができます。

以上により求めることができました。
グラフの記述について・・・
ルート内の条件で出した位置の関数をそれぞれまとめます。

- ルートの中身が正・・・過減衰
- ルートの中身が0・・・臨界減衰
- ルートの中身が負・・・不足減衰
グラフに関してはめんどくさいので書きません。調べてみてください。数学で見覚えのあるグラフが出てくると思います。