こんにちは。Horyです。
前回の記事で空気抵抗型微分方程式の攻略という記事を書いたと思います。
今回の記事では前回の記事で扱ったことを日常生活に応用することに取り組もうと思います。
重力についての解説記事を書いたときに「自由落下」について解説したことを覚えているでしょうか?
その記事に書いた自由落下では空気抵抗を考えないものとして運動を記述していましたが、実際の自由落下では空気抵抗という力を考えなければなりません。空気抵抗を考えたときの自由落下について運動を記述することを目的とします。
今回も頑張りましょう。
空気抵抗がある場合の自由落下
以下に示すのは空気抵抗がある場合の自由落下の問題です。

この問題を例に解説します。正直、この問題は大学レベルの問題ですが、皆さんは前回の記事を読んでいるのでできると思います。
状況を以下に図示します。

物体にかかる力は「重力」と「重力と逆向きの空気抵抗(問題文)」になります。
(1)~(3)解答・解説
(1)~(3)の解答です。鉛直下向きを正として運動方程式を立てます。

以上により運動方程式を立てることができました。前回の記事で見たことのある微分方程式が出てきました。

上の式の赤い部分が速度の関数になります。上の式の両辺を時間により一回だけ積分すれば位置座標を求めることができます。

上の式の青い部分が位置の関数になります。
(4)解答・解説
この問題の中で一番大切なのは(4)です。求めた関数をグラフ化して運動の様子を説明します。ただし、重力加速度の条件とかが与えられているので・・・

上の関数をグラフ化します。

グラフの書き方に関しては数学なのでやりません。どうしても微分してグラフが本当にそうなっているかを確かめたい人は下の記事にあるグラフの描き方を読んで微分してグラフを書いてください。
- 速度・・・t=5.0[s]近傍までは増加するが、それを超えると増加量が減少し、やがて一定の速度になる
- 位置・・・物体が地面に激突しないと考えれば、指数関数的に増加する
速度についてはやがて一定になり、物体は等速運動をすると見なせます。これを終端速度といいます。
補充問題
以下に示すのは補充問題です。ただ、解き方は空気抵抗がある自由落下の問題と全く同じです。

この問題は自由落下ではなく、斜面を滑る物体です。
先ほど度比較して少し複雑になっただけで、解き方は全く同じです。
斜面上の物体の運動方程式の立て方についてはこちらの記事に書いてありますので参考にしてください。頑張ってください。