こんにちは。Horyです。
今回の記事では積分方程式の攻略法を簡単にまとめるとともに、積分方程式の問題をいくつか紹介しようと思います。
積分方程式では今まで練習してきた全ての積分計算を用います。難しいですが頑張りましょう。また、本記事では数Ⅱの知識だけで解ける問題と数Ⅲの知識を駆使する二つの問題を出そうと思います。
今回も頑張りましょう。
積分方程式 微分と積分の関係
まず、積分方程式とは∫の中に未知の関数があり、この未知の関数を求める問題です。
積分方程式を解くためには微分と積分の関係を抑えなければなりません。
以下ではxを変数としてa,bを定数と考えます。
積分の上端と下端がどうなっているかをよく考えてください。

これらのことを抑えてください。上のことが良く分からない場合は以下の記事の内容をよく読んでください。この記事に示した内容を応用しています。基本を押さえたところで問題に移りましょう。
数Ⅱの知識で解ける積分方程式
以下に示すのは数Ⅱの知識で解ける積分方程式の問題です。

∫の上下端が定数なのでどちらの場合も定数と置くのが効果的ですね。
また、tで積分を行っていることから関係ない文字は外に出すことができます。
(1)解答・解説

よってKを求めることができたので未知の関数を求めることができます。

(2)解答・解説
(2)の解答・解説です。注意点があります。

①と②は違うものです。なので、定数とみなすことはできますが、同じ文字でおいては決していけません。これが注意すべき点です。

①’と②’を連立させてaとbを求めれば未知の関数を求めることができます。自習とします。
数Ⅲの知識を用いる積分方程式の問題 その1
以下に示すのは数Ⅲの知識を用いる積分方程式の問題その1です。

この問題を例に解説します。一筋縄ではいかない非常に難しい問題ですが、少し工夫するだけで解けます。
(1)解答・解説
ポイントで示したことを最大限利用します。上下端が変数なので分解して微分です。

積分範囲が変数になるのでxで微分しますが係数の2が厄介なので工夫します。

(2)解答・解説
(1)で導関数を求めたので利用します。

加法定理を用いて展開すればいいだけです。増減表を示します。

ここまで出来たら愚直に積分を行って元の関数を求めます。部分積分で面倒だけど頑張れとしか言いようがないです。

後は上の式に増減表のxを代入すればいいだけです。

数Ⅲの知識を用いる積分方程式の問題 その2
以下に示すのは数Ⅲの知識を用いる積分方程式の問題 その2です。

この問題を例に解説します。
上下端共に定数になっているので定数と置くのが効果的です。ただ、cosを加法定理で分解してからにすべきです。
問題その2 解答・解説
