こんにちは。Horyです。
今回の記事では熱力学で熱気球の問題について解説したいと思います。
熱力学を日常に応用した例の1つでアリ、苦手な人が多いと考えているので今回は熱気球の問題で気球が浮上する条件を最終目標として解説したいと思います。
今回も頑張りましょう。
熱気球の原理と問題攻略
熱気球の原理を淡々と話しても分かりにくいと思うので問題と共に解説します。

熱気球の原理としては、気球内の空気をゆっくり加熱することで気球内の空気の密度が減少して浮上するという原理です(気体が流出する)。

気球内の空気の密度
気球内の温度がT’に加熱した点での密度ρ’を考えてみます。
気体分子運動論での記事を少々おさらいします。

この問題では理想気体の状態方程式も使います。
また、先ほども解説したように加熱により気球内の空気粒子数が減少するのでNが一定ではありません。
また、密度とは以下のように定義できます。

ここで、気球内の温度によらず、気球内外の圧力が常に一定ということを思い出してほしいです。
ρT=一定より・・・

浮力を求める
気球に働く浮力を求めてみます。
浮力については水中に働く浮力についてこちらの記事でも解説しましたが簡単に言うと「浮力は周囲の静止流体から受ける力の和」のことです。
「周囲の」静止流体なので外の空気の密度を参照する必要があります。
物体の代わりにその場に合った流体部分に注目をします。


気球の浮上
先ほど浮力と気球の重力を求めましたが、浮力が気球の重力よりも大きくなれば気球は浮上することが可能です。

上の式が気球が浮上する条件です。