こんにちは。horyです。
前回は無限数列の極限値に関する簡単な計算問題の攻略に焦点を当てて記事をまとめました。
今回は無限級数の極限値を求める簡単な計算問題を練習します。以下の記事を事前に読んでおくことをお勧めします。
また、無限級数は数列の和であるので、数学Bの数列の内容を網羅していることが前提となってきます。もしも、数列の内容をまだ学習しないない場合は数学Bの数列の記事を全て読んでくることをお勧めします。
問題 無限級数の極限値 計算問題
以下はこの記事で取り組む簡単な問題です。

この問題を例に解説します。
部分分数分解を用います。以下の記事で部分分数分解については詳しく説明しているのでこの記事では詳しくは説明しません。
また、級数の極限値を求めるには・・・
- n項までの部分和を求める
- 求めた部分和のnを無限大に発散
上の2ステップが定石です。
(1)解答・解説
(1)の解答・解説です。
まずは、部分和を求めます。部分分数分解を用います。

よってこの無限級数は収束します。
(2)解答・解説
(2)の解答・解説です。
こちらも、(1)と同様に部分分数分解を用いて部分和を求めます。

よって、この無限級数は収束します。
(3)解答・解説
(3)の解答・解説です。
ますは、間違ったやり方から示します。

上の方法ですが、考え方はいいですが、書き方がよくないです。前回の記事でも書きましたが、極限の計算では、各部分がそれぞれ収束することが判別できるまでばらばらにすることはできません。なので・・・

よって、この無限級数は収束します。
(4)解答・解説
(4)の解答・解説です。ルートがあるので有利化します。

よってこの無限数列は0に収束しますが、級数は発散します。
(5)解答・解説
この級数は部分分数分解が使えそうにありません。そのため、
- n項までの部分和を求める
- 求めた部分和のnを無限大に発散
という方法は使えなさそうです。
どうしたものかと思いますが・・・以下の逆転の発想を用います。

- 無限数列の収束値を求める
- 無限数列の収束値が0以外の値を取れば級数は発散する。
この方法を用います。
ちなみにですが、「無限数列が0に収束→無限級数も収束」というのは成り立ちません。前回の記事でも話したことで、(4)の数列がその例です。

したがってこの無限数列は0に収束しないので級数は発散します。
(6)解答・解説
対数が商の形の対数のため「商→差」の形にします。
