こんにちは。Horyです。
今回の記事では炭化水素のアルカンの性質を簡単にまとめます。
アルカンがどのような有機化合物かということと、異性体に関してはこちらの記事で解説しています(予め読んでおいてください)。
アルカンは私たちが普段利用している原油の主成分でもあります。
本記事では原油の工業的な製法についても簡単にまとめます。
今回も頑張りましょう。
アルカンの性質
アルカン性質をまとめます(アルカンだけでなく炭化水素全般についても触れます)。
- 分子量増→ファンデルワールス力増→沸点も上昇
- 直鎖の方が枝分かれより沸点高い (枝分かれ→分子が球状になるため)
- アルカンは全て単結合(σ結合)→結合が硬く反応しにくい (Naが石油中の理由)
- 常温・常圧での状態 (炭素数で変わる)
- C=1~4・・・気体
- C=5~16・・・液体
- C≧17・・・固体
特に炭素数が1~4のアルカンはガスとして日常生活で利用されていて・・・

メタンの製法
都市ガスであるメタンの製法について簡単に解説します。
実験で作る方法と工業的な製法で分かれます。
- 実験的製法
- 酢酸ナトリウムと水酸化ナトリウムを投入
- 固体同士のため熱を加える
- メタンと炭酸ナトリウムが生成
- CH3COONa+NaOH→CH4+Na2CO3
- 工業的製法
- 天然ガスを集める(自然界のメタン)
- 液化して運搬→利用
原油の成分
原油の主成分は直鎖状のアルカンであることは冒頭で話しました。
原油を工業的に利用する方法は分留です。
分留は異なる化合物が入った気体や液体を沸点の差を利用して分けることです。
ちなみに、炭化水素は分子量が多いほど沸点・融点は高くなるので分離できます。
- 石油の分留
- C=1~4・・・ガス→液化→エチレン・プロペン (石油工業化学)
- C=5~10・・・ナフサ
- C=10~14・・・灯油
- C=14~18・・・軽油
- C≧18・・・重油
ハロゲンによるメタンのラジカル置換反応
メタンはハロゲンによってラジカル置換反応を起こします。具体的には・・・
- メタンを用意
- ハロゲンが登場
- 光の照射
- メタンの水素原子がハロゲンに置換される
ラジカル反応に関してはこちらの記事にも書きましたが、ラジカル(radical)の意味は英語で「急進的な」や「攻撃的な」という意味です。
つまり、一度反応が進行すれば止めることはかなり難しいと言うことを意味します。
メタンを塩素で置換する反応は有名です。

ちなみに、余談ですが、メタンの水素3つをフッ素で置換したモノがフロンと呼ばれる有害物質になります。
これが有害なのは私たちが生きるために必要な酸素を供給するオゾン層を破壊するためです。