気体の判別方法と検出方法 まとめ

無機化学

こんにちは。Horyです。

前回の記事では高校化学で覚えておくべき気体生成反応を化学反応式と共にまとめました。

今回の記事では生成した気体をどのように判別するかや、気体の検出方法をまとめたいと思います。

今回も頑張りましょう。

気体の判別方法

気体の判別方法で覚えておくべきなのは主に以下に示す4つです。

  • 気体の色
  • 気体の臭い
  • 酸化剤であること
  • 溶液の液性

上の4つに関して個別に解説します。

気体の色について・・・

気体の中で有色のモノはわずかです。

  • 塩素(Cl2)・・・黄褐色
  • 二酸化窒素(NO2)・・・褐色 (2NO2(褐色)⇄N2O4(無色))
  • オゾン(O3)・・・薄青色

主にこの3つを覚えるといいです。

二酸化窒素と四酸化二窒素については化学平衡でも頻出するので覚えておいてください。

気体の臭い

気体の臭いについてです。

臭いの種類は主に二つです。

  • 刺激臭・・・塩酸/アンモニア/塩素/二硫化酸素/二酸化窒素
  • 孵卵臭・・・硫化水素

上のやつを覚えればいいです。

酸化剤であること

酸化剤として働く気体は以下の通りです。

  • オゾン(O3)
  • 塩素(Cl2)
  • 二酸化窒素(NO2)

ちなみに、二酸化窒素は試験によく出て、水との反応は低温と常温で違います。

余談ですが、還元剤としても働く気体として硫化水素・二酸化硫黄があります。

溶液の液性

続いて溶液の液性についてです。

これは、気体が水に溶けることで溶液の液性がどうなるかで判断します。

  • 酸性気体
    • 塩素(Cl2)・・・水に溶けることで塩酸になるから
    • フッ素(F2)・・・水に溶けてフッ化水素
  • 塩基性気体
    • アンモニア(NH3)のみ・・・条件反射

気体の検出方法

気体の検出方法についてです。覚えるべき検出方法は主に二つあります。

  • 沈殿の生成
  • 試験紙の変色や脱色

これら2つに関して個別に紹介します。

沈殿の生成

まぁ、一番、思い浮かぶのは皆さんが中学校でやった二酸化炭素の検出方法です。

石灰水 Ca(OH)2を用いることで、炭酸カルシウムの白色沈殿が沈殿する反応です。

ちなみに、過剰の石灰水を投入するとCa(HCO3)2になって白色沈殿はなくなります。

続いて、マイナーですが、硫化水素の検出方法です。

  • 水で湿らせた(CH3COO)2Pb紙
  • 硫化水素の投入
  • 硫化鉛(PbS)の黒色沈殿

最後にアンモニアの検出方法(銅イオン水との反応でもいいよ)です。

  • ネスラー試薬の準備
  • アンモニアの投入
  • 黄色~赤褐色の沈殿生成

試験紙の変色や脱色

ところで、中学校の時に試験紙の変色の実験を行ったと思いますが、何で試験紙が変色するかを説明できる人はほとんどいないと思います。

実は、試験紙の変色は酸化還元反応が原因です。

というのも、試験紙の変色は試験紙が電子をやり取りすることで色素が壊れるからです。

  • リトマス氏の変色 (酸化)
    • 塩素・オゾン・・・水との反応→リトマス紙が赤に
  • リトマス紙の脱色 (還元)
    • 硫化水素
  • ヨウ化カリウムデンプン紙が青に
    • ヨウ化カリウムがイオンに変化 (ヨウ素イオンから電子を奪う)
    • ちなみに・・・ヨウ素+デンプン=ヨウ素デンプン反応

他の方法

上に示した以外のやり方をいくつか紹介します。

  • 一酸化窒素を空気中に放置
    • 酸素との反応
    • 二酸化窒素に
    • 色が無色から褐色に
  • アンモニアがリトマス紙を青変させる
  • アンモニアと塩酸の反応→塩化アンモニウムで白く濁る
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