正方形の色紙を重ねて動かす問題の攻略 対称性の利用

数Ⅲ積分

こんにちは。Horyです。

前回の記事では対称性のある図形の面積を求める問題に取り組みました。特に楕円の重ね合わせは素晴らしい問題でしたね。

今回の記事では2つの正方形の色紙を重ね合わせて、上側の色紙を動かす問題に取り組みます。今回の問題でも図形の対称性が重要になります。

非常に難しい問題ですが、頑張りましょう。

問題

以下はこの記事で取り組む色紙を動かす問題です。

この問題を例に解説します。問題文が長くどうやって手をつければ良いか検討もつきませんが頑張りましょう。

問題の攻略法

問題の攻略法を簡単にまとめます。

最初にやるべきこと・・・

  • 座標平面に導入して座標を設定
  • 原点を色紙1の正方形の中心に(対称性が出る)

特殊な場合を考える(共通部の面積が0.5になるとき)

  • 平行移動後の色紙2の中心の座標を設定 P(s,t)
  • (s,t)=(0.5,0)⇒面積は・・・
  • 「t=0」かつ「s>0.5⇒面積は・・・
  • 「t=0」かつ「-0.5<s<0.5」⇒面積は・・・
  • 一方を0.5に固定して他方を動かす⇒面積は・・・

このように特殊な場合を考えれば、共通部分を持つときの正方形の中心の「x座標・y座標」の下限・上限を分析できます。

都合の良い座標の設定

まずは、自分に取って都合の良い座標を設定します。

固定した色紙1の中心を原点として以下のように座標を取ります。

この座標をベースに考えます。

色紙2の正方形の中心座標の上限・下限

共通部分の面積が「ちょうど0.5」・「0.5より小さい」・「0.5以上」になる時を中心の座標を特殊な条件に限定して考えます。

平行移動後の色紙2の中心の座標を設定 P(s,t)

  • (s,t)=(0.5,0)⇒面積は・・・(ⅰ)
  • 「s=0.5」かつ「t≠0」⇒面積は・・・(ⅱ)
  • 「t=0」かつ「s>0.5」⇒面積は・・・(ⅲ)
  • 「t=0」かつ「-0.5<s<0.5」⇒面積は・・・(ⅳ)
  • 一方を±0.5に固定して他方を動かす⇒面積は・・・(Ⅴ)

以下に図を示します。

図から傾向がつかめると思いますが、中心のx,y座標の上限と下限を分析できます。

図形に対称性があるので動かす範囲を第一象限に限定します。

色紙2の中心が描く軌跡を求める

共通部分の面積を求めてみます。以下に図を示します。

yとxの関係式を求めれた(中心の軌跡を求めれた)ので微分します。

グラフを描いてみます。

グラフのオレンジの実線部と赤い斜線部が色紙2の中心の軌跡です。また、赤い斜線部の面積が求める面積です。

赤い斜線部の面積を求める。

赤い斜線部の面積を求めます。

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