こんにちは。horyです。
前回の記事では無限数列・無限級数・関数の極限について記事を簡単にまとめました。
今回の記事ではこれらの極限の計算(導出)において、不定形が出てきたときにどうやって対処するかを簡単にまとめようと思います。
今回も頑張りましょう。
不定形とは
まず、不定形とは、極限の計算において計算不可能な形が出てくることです。
例えば、以下のような形の計算は不可能です。

上に例として示した5つの形は代表的な不定形です。もちろん、計算ができないので上のような式を解答に書くと減点される危険性があります。
次の節からはそれぞれの不定形への対処法を簡単にまとめていきます。
不定形の対処 「引き算」
引き算の不定形の対処です。

上のような形は計算することができません。以下の方法で不定形を処理します。
- 次数が最大の量でくくる
- 無理式があれば有利化する
- 対数関数なら「和→積」・「差→商」にする
不定形の対処 「割り算」
割り算の不定形の対処法です。

上のような形は計算することができません。そのため、「分母の次数が最大の量」で「分母・分子」を割り算します。
続いて、以下の形も計算することができません。

上の不定形を処理するには以下のような手順があります。
- 分母と分子の0になる因子を約分により追放(因数分解とかで見つける)
- 三角関数のsinの公式使う(別の記事で詳しく書きます)
- 微分係数の定義の利用 (これも別の記事で出します)
不定形の対処 「掛け算」
掛け算の不定形の対処法です。

上のような計算をすることはできません。そのため・・・

不定形の対処 「累乗」
累乗の不定形の対処です。

上のような形は計算することができません。以下のように対処します。
- 自然対数eの定義を利用 (別の記事で書きます)
- logをとってみる
上の二つの方法が有効になってきます。
最後に・・・
今回は不定形の対処法ということで記事を書きました。
ただ、これらを頭に入れても実際に問題をいくつも解いて慣れておかないとできません。高校数学の数学Ⅲはそのほとんどが計算に始まり計算に終わります。
何故なら、計算以外の問題を出すと数学Ⅲの内容が大学のレベルになるからです。しかし、裏を返せば計算が完璧にできれば比較的に得点がしやすい分野であるともいえます。そのため、数学Ⅲでは計算の練習を十分に行うことが求められます。
次回からは極限の計算問題を出していきます。一緒に頑張りましょう。