こんにちは。Horyです。
前回の記事では抗力について説明すると共に、垂直抗力と摩擦力が抗力の一部ということを学びました。
上の記事に関連して。今回の記事では、斜面上を滑る物体についての問題攻略をメインに解説しようと思います。
今回も頑張りましょう。
斜面を滑る物体 問題
以下に示すのは斜面を滑る物体に関する問題です。
この問題を例に解説します。この問題のポイントは以下の三種類の力(抗力)の違いが分かるかです。
- 静止摩擦力
- 最大摩擦力
- 動摩擦力
また、問題の状況を以下に示します。
- 座標軸の取り方
- 斜面に対して水平で滑る方向を正としたx軸を取る
- 斜面に対して垂直で垂直抗力の向きを正としたy軸をとる
- 力の種類
- 垂直方向・・・垂直抗力と重力の鉛直成分が釣り合う(だから物体は斜面上を運動)
- 水平方向・・・重力の水平方向と摩擦力 (釣り合うかどうかは斜面角度で決まる)
（1）解答・解説
滑らないと言うことは物体にかかる摩擦力と重力の斜面について平行な成分が釣り合っていると言うことです。摩擦力をRと置くと・・・
（2）解答・解説
θ=θ’の時を考えます。この時に滑り始めるので最大摩擦力をR’とおいて、静止摩擦係数をμ0と置くと・・・
（3）解答・解説
このとき、斜面の水平方向について力は釣り合っていません。だから、加速度が働いて物体が斜面を滑ります。動摩擦力の大きさをR’’としてみると・・・
（4）解答・解説
θ=θ3の坂の動摩擦係数をμ3と置きます。
余談 斜面に垂直な方向の運動方程式
余談ですが、斜面に垂直な方向の運動方程式って立てなくていいの？と思うかもしれません。
斜面に垂直な方向については、垂直抗力と重力の斜面垂直成分が釣り合っています。
力が釣り合っていると言うことは斜面垂直方向についての加速度は0になるので物体は動きません(図における座標でy座標は常に0)。
だから、立てても良いですが、本問では一切使いません(ひねった試験とかでは斜面垂直方向の運動方程式を書けという問題も出るかもしれません。一応、下に記載します。)
