こんにちは。horyです。
この記事では「整数分野」の約数・倍数についての基本事項のまとめと問題の攻略についてまとめています。
約数と倍数の基本事項
約数と倍数についての基本事項です。
x,y,kは整数として以下の式で表せるとき・・・

- xの約数の1つはy
- xはyの倍数
と表すことができます。
ちなみに、数学では問題文にもよりますが、「0」はどんな数の倍数にもなることができます。
公約数と最大公約数
公約数とは、複数の自然数(整数)に含まれる共通の因数のことです。
因数とはNを以下の式で表せるとして・・・

「a」や「a+b+c」のことを因数といいます。
公約数の具体例として6と12の公約数を考えます。

上の式の赤の数字が公約数です。
この赤の数字の中で最大の数字が最大公約数のため6と12の最大公約数は6です。
公約数は有限個しかありません。
公倍数と最小公倍数
公倍数とは複数の数に何らかの自然数(整数)をかけたときに同じになる0より大きいの自然数のことです。
公倍数の具体例として3と5の公倍数を考えます。

上の赤の数字が公倍数です。
この赤の数字の中で0より大きく最小の数字が最小公倍数です。
公倍数は無限に存在します。
基本問題
約数や倍数の基本問題で出てくるのは大抵、約数の個数や総和についてです。
以下はこの記事で取り組む基本問題です。

この問題を例に解説します。
問題を解く前に素因数分解を必ずやってください。
(分かりやすくするために右上に1を書いています)

約数の個数
因数の数を考えます。
素因数分解した後の数の種類ごとの因数の数を考えます。

求めたそれぞれの数の因数をかけ算します。

よって、480の約数の個数は24個です。
約数の総和
因数の和を考えれば良いです。

よって、480の約数の総和は1512です。
応用問題
続いて、応用問題です。ちょっと難しいです。

問題の内容をまとめます。
- 最大公約数が1・・・x,y,zは互いに素
- 最小公倍数・・・480
最大公約数が1のためx,y,zは共通因数を1しかもちません。
問題を解く前の下準備
x,y,zを以下のように表します。

x,y,zが互いに素になるようにa,b,cとかの値を決める必要があります。
解答・解説
a, a’, a’’の決め方について

互いに素という条件からa, a’, a’’のどれかは必ず0でないといけません。
よってa, a’, a’’の選び方は15通りです。
b, b’, b’’の決め方について

よって(b,b’,b”)の選び方は6通りです。
c, c’, c’’の決め方について

よって(c,c’,c”)の選び方は6通りです。
以上より解答は・・・
