数学的帰納法 応用問題の攻略

数列

こんにちは。horyです。

前回の記事で数学的帰納法に3つのパターンがあると説明しました。前回の記事では3つのパターンの内、最も基本的なパターンの問題を解説しました。

今回の記事では残りの2つのパターンを解説すると共にそれらの問題を簡単に攻略します。

今回も頑張りましょう。

数学的帰納法 パターン②

数学的帰納法のパターン②の証明方法を簡単に説明します。

  • 「n=1,2」を証明する
  • 「n=k-1, k」が成立すると仮定する (k≧2の自然数)
  • 「n=k-1, k」の仮定を利用して「n=k+1」を証明する
  • 「全ての自然数」で等式(不等式)が成立する。

具体的にどのように証明されるかというと・・・

  • 「n=1,2」の成立⇒「n=2,3」の成立
  • 「n=2,3」の成立⇒「n=3,4」の成立
  • 「n=3,4」の成立⇒「n=4,5」の成立
  • 上のことを繰り返せば全ての自然数で成立

つまり、ドミノ倒しで例えると「2つのドミノで1つを倒す」イメージです。

給料交渉で例えるなら・・・

  • 「AさんとBさんは給料アップに賛成」⇒「AさんとBさんだけでは難しい」
  • 「AさんとBさんで課長Cさんを説得」⇒「課長Cさんも賛成」
  • 「課長Cさんが賛成したので他の課長クラスも賛成」
  • 「給料アップ成功」

という感じです。まぁ、ここまで言っても問題で実践しないとしっくり来ないと思うので問題をやってみましょう。

問題 数学的帰納法 パターン②

以下は数学的帰納法パターン②の問題です。

この問題を例に解説します。

問題 解答・解説

問題の解答・解説です。

ここでルートの中身を考えます(√部分の整数部を知りたい)。

以上から「n=k+1」の時も成立したので帰納的に全ての自然数について成立します。

この証明方法は等式や不等式に連続する2つの自然数があるときに有効です。

数学的帰納法 パターン③

数学的帰納法のパターン③の証明方法を簡単に説明します。

  • 「n=1」を証明する
  • 「n≦k」の成立を仮定する (k≧1の自然数)
  • 「n≦k」の仮定を利用して「n=k+1」を証明
  • 「全ての自然数」で成立することを証明

具体的にどのように証明されるかというと・・・

  • 「n=1の成立」⇒「n=2の成立」
  • 「n≦2の成立」⇒「n=3の成立」
  • 「n≦3の成立」⇒「n=4の成立」
  • 上のことを繰り返せば全ての自然数で成立

つまり、ドミノ倒しで例えると「全てのドミノを用いて1つのドミノを倒す」という証明方法です。

給料アップの例で例えるなら・・・

  • 「給料アップを狙いたい」⇒「社長を説得しない限り無理」
  • 「社員全員でストライキを起こす」⇒「社長の説得成功」
  • 給料アップ成功

問題 数学的帰納法 パターン③

以下はこの記事で取り組む数学的帰納法パターン③の問題です。

問題を解く前の下準備

問題を解く前の下準備です。

まずは数列の一般項を推測するところから始めます。

上の推測が正しいことを数学的帰納法によって証明します。

問題 解答・解説

以下に問題の解答・解説を示します。

次に右辺の式に注目します。

①と②は等式の右辺と左辺なので等号関係が成立します。

以上からn=k+1の時も成立するのでこの等式は全ての自然数において推測した一般項に従うことが証明されました。

この証明方法は等式や不等式に1からnの全ての自然数があるときに有効です

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