こんにちは。horyです。
皆さん、数学の”対称式”をご存知でしょうか?
今回の記事では、対称式についての簡単な説明と重要性について簡単にまとめました。
対称式の基本
まず、対称式とは以下のような式のことです。それぞれ、カテゴリーに分けて紹介します。
2つの文字の対称式

最も簡単な対称式で、「2つの文字の基本対称式」といいます。
和と積を表しています。
3つの文字の対称式

「3つの文字の基本対称式」です。
対称式の特性
以下に対称式の特性について簡単にまとめます。
①入れ替えても同じ値になる
例えば、2つの文字の対称式①について、

一方で、上と同様の「x」、「y」で「x-y」を考えてみましょう。

入れ替えた時の値が一致しないため「x-y」は対称式ではないです。
②すべての対称式は基本対称式で表せる
どんなに複雑な式であっても、対称式であれば、基本対称式だけで表すことが可能です。
これは重要な性質なので必ず頭に入れておいてください。

③対称式でないものを対称式で表す。
絶対値をつければ、絶対値をつける前に対称式でないものも対称式で表せる場合があります。
以下はその例です。

対称式の有用性
以下に、対称式が数学のどのような部分で有用性があるかを簡単にまとめました。
方程式との密接な関係
対称式は2次・3次方程式の「解と係数の関係」について密接な関係があります。
2次方程式

上記の2次方程式の二つの解を「α」・「β」とおき、これを用いて表すと、

両者の係数を比較すると、

左辺が2文字の基本対称式になっています。
3次方程式

上記の3次方程式の三つの解を「α」・「β」・「γ」とおき、これを用いて表すと、

両者の係数を比較すると、

左辺が3文字の基本対称式になっています。
三角関数との関係
三角関数とも対称式は密接に関わってきます。

三角関数については別の記事で書くので、ここでは詳しい解説はしませんが、sinとcosが入り混じった式で利用することで「t」のみの関数にすることができそうです。
まとめ
今回の記事では、対称式の特徴と有用性をまとめました。
今回のポイントをまとめると次の通りです。
- 対称式は入れ替えても同じ式になる
- すべての対称式は基本対称式で表せる
- 基本対称式は方程式・三角関数と密接な関係がある
対称式の基本事項を学ぶとともに、その特性・有用性を理解できたのではないでしょうか?
それでは、次回の記事でお会いしましょう。