こんにちは。horyです。
今回は対数の応用として、常用対数を用いて巨大数の桁数や最高位の数字を求める問題などに取り組もうと思います。
指数や対数のこれまでの記事は以下に示すとおりです。
それでは、今回も頑張りましょう。
常用対数について・・・
まず、常用対数とは「底が10の対数」のことです。
日常生活でも非常に重宝されており、常用対数がなかった時代、数学者は巨大数の桁数を力技(膨大な計算)で求めるしかありませんでした。
常用対数ができたことで巨大数がどの程度の数かということを比較的簡単な計算で知ることができるようになったのです。

また、以下のことも非常に重要です。

基本を押さえたところで問題をやっていきましょう。
問題
以下はこの記事で取り組む問題です。

この問題を例に解説していきます。
(1)解答・解説
(1)の解答・解説です。まずは桁数を求めます。

以上より70桁の整数ということが分かります。
問題は最高位の数字をどうやって求めるかです。
以下の方法を用います。パッとできる人が余りいない印象なので覚えておいてください。

ここで、最高位の数字は7か8かどっちかということですが、こういうときこそ単純化です。

上の法則を理解すれば、最高位の数字は7であることが分かります。
(2)解答・解説
(2)の解答・解説です。まずは小数第何位に初めて0出ない数が来るか求めます。

以上より小数第85位に0でない数が初めて現れます。
問題は0でない数をどうやって求めるかです。これもやり方がパッと出てこない人が多いですが、最高位の数字を求める方法と考え方は同じです。

よって、初めて現れる0でない数は3です。
対数と論証問題
ここからは、対数の応用として対数が絡む論証問題を紹介します。

この問題を例に解説します。
まぁ、背理法を用いるのが常套手段です。背理法に関する記事はこちらです。
解答・解説
題意の数を「有理数」と仮定します。

以上より無理数ということが分かりました。

以上により示せました。
常用対数を使えない問題
以下に常用対数を使ってはいけない問題を示します。

この問題を例に解説します。
常用対数を使えないので何らかの不等式に持ち込みます。
解答・解説

以上から2について以下の不等式が成立します。

以上から小数第1位の数は6です。