こんにちは。horyです。
今回の記事では媒介変数表示された点の軌跡を求める問題をいくつか紹介し、それらの攻略を簡単に記事にまとめます。
軌跡に関する記事はこちらにまとめています。
今回の問題は難しいですが、頑張りましょう。
媒介変数表示とは何か・・・
そもそも、媒介変数表示とは何かについてですが、
xとyの式を特定の文字で表したものです。まぁ、こんな説明じゃ絶対分からないと思うので、円の方程式を例にして解説します。
以下に円の方程式を表します。

角度をθと考えるとxとyは以下のように表せます。

上の式は円周上の点を媒介変数θとして表示したものです。
問題1 媒介変数表示された点の軌跡
媒介変数表示された点の軌跡を求める問題1です。
ちょっと難しい問題かもしれませんが頑張ってついてきてください。

すでに、Pのx,y座標は表されているのでStep1は省略してもいいです。
問題はどうやってy=xの式で表せるか・・・が課題です。
問題1 解答・解説 媒介変数表示
まずは、xとyの定義域を考えます。今回はy座標に範囲があります。

次に、aをどうやって削除するかを考えます。

ここからですが、aを消します。
消し方は二つの方法があります。
- ①と②のaについての二次方程式の共通解を求める
- xとyの比を用いてaを消去する。
今回は共通解を用います。
連立方程式に関する共通解についてはこちらの記事に書かれています。
①と②の方程式からaの二乗を消すことを考えます。


θを用いた媒介変数表示で表すと・・・

よって、以下の図に示すような楕円の円周上を動きます。

楕円の話は数Ⅲの記事でやりますが、「楕円は円をx軸方向やy方向に押しつぶしたり・広げたりすることによって得られる図形」というのは覚えておいた方がいいです。
問題2 交点を求めて媒介変数表示
媒介変数表示された点の軌跡を求める問題2です。

まずは、①と②を連立させて交点を求めることから始めましょう。
問題2 解答・解説
まずは、①と②を連立させて交点を求めます。

上の方程式ですが、aを簡単に消すことができません(やり方を知らないとできないです)。
式の形から思いつくのは難しいですが、以下のようにaを定義します。

Step3・Step4
よって交点の軌跡は円を描きます。ただし、θの範囲より以下の図のようになります。

上図の青い線上を動きます。
問題3 交点を直接求めず媒介変数の条件を重視
媒介変数表示された点の軌跡を求める問題3です。

(1)のように交点を直接連立させて求めたいところですが、xとyにも係数にaが付属しているので計算が煩雑になりそうです。
問題3 解答・解説
問題1で行ったように「a=」の式に変形させ、aについての条件を言い換えてみましょう。
「①と②を満たしてa>0を満たすaが存在するような軌跡」・・・(*)

この3つを図にまとめれば勝利です。
以下に図を示します。青の実線部分が答えです。
