こんにちは。horyです。
今回の記事は多項式関数の微分(定義式から導関数の導出)について記事を簡単にまとめると共に、簡単な問題の攻略法についてお話しします。
この記事を読む前に以下の記事を読んでおくことをお勧めします。
いよいよ、微分について実践的な問題に取り組むときが来ました。
今回も頑張りましょう。
多項式関数とは
まず、多項式関数とは以下の式で表される関数のことです。

数学Ⅱの微積分で扱う関数は上で示されるような多項式関数のみです。
基本的に多項式関数は全ての実数で連続・微分可能です。ただ、多項式関数で絶対値がつくものについては微分可能でない点があります(関数が切り替わる部分)
今回は多項式関数の微分に焦点を当てています。
多項式関数の導関数
以下はこの記事で取り組む多項式関数の導関数を求める問題です。

この問題を例に解説します。
問題 解答・解説
まずは、微分の定義式は以下のように書けます。

この式に関数をそのまま代入して計算すれば良いだけです。ただし、計算の過程で二項定理の知識が要求されます。二項定理に関してはこちらの記事をご確認ください。

上の式において、赤い部分は引き算で消えます。一方で青い部分に関しては約分ができます。
青い部分はΣ記号により表すことができます。

上の式ですが「h→0」に飛ばしたとき、青い部分については因数にhが残るので0になります。結局、緑の部分だけが残ることになります。

以上から微分係数を求めることができました。今後、多項式関数の微分においては「定義に沿って微分せよ」の文言がなければ、上で示したことをいきなり用いても良いです。
例えば、次の関数について導関数を求めます。

まぁ、多項式関数の導関数の導出については慣れるまで練習してください。基本的にこれができないと微積分は相当しんどいです。
多項式関数の導関数 実践問題
以下は多項式関数の導関数を求める実践問題です。

この問題を例に解説します。「微分の定義に沿って求めろ」とあるので定義式を用いないといけません。
もしも、「定義に沿って求めろ」の文言がなければいきなり以下のように求めて構わないです。

問題 解答・解説
以下は問題の解答・解説です。

以上により導関数を求めることができました。続いて、x=1における接線の傾き(微分係数)を求めてあげます。

次に接線の方程式を求めます。通る一点(接点)と傾きは分かっているので・・・

微分の定義を用いた問題
微分の定義式にも慣れたところで、これに関する問題を出します。

この問題を例に解説します。多くの学生がこれらの問題を見ると手が止まります。なぜなら、微分の定義式を頭に入れていないからです。微分の本質を理解し、定義式さえ頭に入れていればこれらの問題は簡単です。
問題 解答・解説
