図形を軸の周りに回転させてできる立体の体積 (円盤や八つ橋の回転)

数Ⅲ積分

こんにちは。Horyです。

私たちはこれまでに、関数や関数を設定して軸の周りに回転させる問題に取り組みました。これらの問題は線を軸周りに回転させる問題であると言えます。

今回は図形(平面図形)そのものを軸の周りに回転させてできる回転体の体積を求める問題に取り組もうと思います。

今回の問題も難しいですが、頑張りましょう。

図形を回転させる問題に取り組むときの重要な考え方

以下に示すのは図形を回転させる問題に取り組むときの重要な考え方です。

以下に示す図は図形をz軸の周りに回転させることを想定しています。黄色い矢印のように解くと効果的です。

基本も抑えたところで問題に取り組みましょう。

問題1 円盤を軸周りに回転させたときの回転体の体積

以下に示すのは円盤を軸周りに回転させたときの回転体の体積を求める問題です。

この問題を例に取り組みます。

問題を解くための手順

問題の解き方で段階を多く踏むので手順を箇条書きで示します。

  • 座標空間に図を描く
  • x-z平面での断面図を考える。
  • 立体をz=tで切って、切り取った線分ABを考える
  • (0,0,t)から線分ABまでの距離の最小・最大を考える
  • 回転体の平面でz=tでの断面の面積を考える
  • 上で求めた断面積をt=-1から+1の範囲で積分して回転体の体積を求める

この手順で問題を攻略します。

事前準備① 図を描く

まずは、座標空間に図を描きましょう。必ずやってください。

事前準備② x-z平面での断面図を観察する

次に、最初の状態におけるx-z平面で見たときの断面図を観察します。

ここで、z=tで切った時の断面が円環になることをイメージできていたらベストです。

事前準備③ z=tで切った時の断面

回転体をz=tで切った時の断面を上から(x-y平面上で)見ます。

上の図に示す黒い斜線部(ドーナツ)が断面積です。これをもとめて積分すればいいわけです。

事前準備④ 断面積を求める

断面積を求めます。その前に、点の座標を求めます。

  • z=tからの距離が最小値の点・・・A
  • z=tからの距離が最大値の点・・・B

上の式ではT(0,0,t)です。

これで事前準備は完了です。あとはこの断面積をt=-1から+1で積分すればいいだけです。

解答・解説 体積を求める

事前準備のことを活かして体積を求めます。

暗記型置き換え積分のsin・cos型が使えますね。

問題2 座標空間の八つ橋を軸の周りに回転させてできる立体の体積

以下は座標空間の八ツ橋を軸の周りに回転させてできる立体の体積を求める問題です。

この問題を例に取り組みます。根本的なやり方は問題1と同じです。

事前準備① 図を描く

まずは、図を描きます。必ずやってください。

事前準備② z-x平面での断面図を見る

続いて、z-x平面における断面図を見ます。

事前準備③ z=tで切った切り口の断面をx-y平面で見る

z=tで切った切り口の断面をx-y平面で見ます。察しのいい人は気づくかもしれませんが、断面積は問題1と同様に円環になります。

また、切り口による線分P’Q’を考えます

上に示す図で線分P’Q’をz軸の周りに一回転させてできる図形は円環になります。また、点Mの座標はM(1-√3t,0,0)とできます。

以上で事前準備完了です

解答・解説 断面積を求めて積分

断面積を求めて積分です。まずは、断面積として円環の面積を求めます。

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