単振動とエネルギー保存則 原理と本質の理解

力学

こんにちは。Horyです。

私たちはエネルギー保存則についてこちらの記事にて学びました。

また、単振動についてはこちらの記事で学習し、運動方程式から微分方程式を解いて位置の関数を記述することもできました。

単振動の問題についてはこちらの記事を読んでおいてください。

今回の記事では単振動とエネルギー保存則について考えます。

今回も頑張りましょう。

エネルギー保存則 復習

まずはエネルギー保存則の復習です。

エネルギー保存則は運動方程式から導出できます。

ここで、上の赤文字で書かれた式は見たことがないと思いますので説明します。

  • 赤文字の左辺・・・単位時間当たりの運動エネルギーの時間変化(スカラー量)
  • 赤文字の右辺・・・力ベクトルと速度ベクトルの内積 (スカラー量)

赤文字の等式が成立することを3次元座標において証明してみます。

等式の証明

位置や速度等の座標を以下に示すように設定します。

確かに、赤文字の右辺の式ができあがるので成立していることが証明できました。

運動量と力積の関係

運動量と力積の関係は運動方程式に微小時間を掛けて始点から終点の時間で積分することで導出できました。

エネルギー保存則

エネルギー保存則は運動方程式に微小距離dxをかけて始点から終点までの位置で積分することで求めましたが・・・

先ほど証明した式に微小時間を掛けて点から終点の時間で積分することでも導出できます。

以下にやってみます。

終点から始点の運動エネルギーの差は力が物体にする仕事になるというエネルギー保存則が導けました。

右辺の力を保存力と非保存力で分けて記述したのが力学的エネルギー保存則です。

単振動とエネルギー保存則

以下は単振動のエネルギー保存則に関する問題です。

この問題に取り組みます。

単振動の位置エネルギーのグラフ化です。この問題は以下の5ステップで解きます。

  • ①運動方程式を解く
  • ②物体の位置を時間の関数で記述
  • ③本記事で証明した定理を用いる
  • ④エネルギー保存則の導出
  • ⑤グラフ化

物体の位置の記述

運動方程式(微分方程式)を解いて位置を記述します。

これは前回の記事で証明したことなので、ここでは詳しく書きません。分からない人は以下の記事を読んでください。

以上により単振動の運動を記述することができました。

エネルギー保存則

エネルギー保存則を導出します。

  • 赤い部分・・・運動エネルギーの微小変化
  • 青い部分・・・力が物体にした仕事(弾性力は保存力⇔だから、位置エネルギー)
  • 緑の部分・・・運動エネルギーと位置エネルギーの和が一定⇔エネルギー保存則

緑の式に先ほど導出した位置座標、速度を代入してみましょう。

上の式からも分かるように確かにエネルギーは保存されますね。

位置エネルギーの位置依存性と時間依存性をグラフに記述します。運動エネルギーをK,位置エネルギーをUとします。

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