こんにちは。horyです。
今回は分数関数のグラフの概形を描く問題に取り組みます。
グラフの描き方や漸近線はこちらの記事に記しました。事前に学習しておいてください。
今回の問題にはグラフを描くときのほぼ全ての要素が詰まった重要な問題になっていますので必ずできるようになってください。
問題1 分数関数のグラフ
以下はこの記事で取り組む問題その1です。

この問題を例に解説します。前回の記事で説明した手順通り実行します。
ステップ① 定義域の調査
まずは、定義域の調査です。
この関数は分数関数なので「分母≠0」です。

以上で定義域の調査は終了です。
ステップ② 対称性と周期性
調べてみると分かりますが、この関数には対称性も周期性もありません。
以上より、ステップ②は省きます。
ステップ③ 導関数
まずは、この関数を微分して導関数を求めます。
ここで、注意点ですが、このまま商の微分を用いて微分するのは賢くないです。
予め分子を分母で割った方が圧倒的に楽です。計算の工夫は積極的に使いましょう。

二回微分については求めたい人は求めてみてください。ただ、今回は凹凸を調べろとは書いてないので求めない方針で行きます。
ステップ④ 増減表
ステップ③で求めた導関数を利用して増減表を作ります。

ステップ⑤ 極限と漸近線
極限と漸近線を求めます。

ステップ⑥ グラフを描く
以下は解答のグラフです。

以上で解答を終わります。
問題2 分数関数のグラフ
以下はこの記事で取り組む問題その2です。

この問題を例に解説します。前回の記事で説明した手順通り実行します。
ステップ① 定義域の調査
まずは、定義域の調査です。
この関数は分数関数なので「分母≠0」です。

ステップ② 対称性と周期性

上の式からこの関数は奇関数です。従って原点対象です。
だから、導関数や凹凸を調べたり、増減表を書くときは「x>0」の範囲のみ気にすれば良いです。対称性は常に意識してください。
ステップ③ 微分と凹凸
ステップ②でも言いましたが、「x>0」の範囲を気にすれば良いです。

- 赤い部分は「x>0」で常に正
- 「x>0」で符号変化するのは青い部分
凹凸まで調べるのは大変ですが、数学Ⅲの微分でこれぐらいの計算は当たり前なのでできるようになってください。数学Ⅲは最終的には計算力がモノを言います。
ステップ④ 増減表
ステップ③のことを利用して増減表を書きます。

ステップ⑤ 極限と漸近線
まずは、極限から求めます。奇関数で原点について対称なので「x>0」の範囲で考えます。

ステップ⑥ グラフを描く
以下は解答のグラフです。

以上で解答を終わります。