こんにちは。horyです。
今回の記事では円の接線と2円の共有点を通る直線について記事を簡単にまとめました。
この内容はやり方を知らないと絶対にできないので是非頭に入れておいてください。
円の接線の方程式
円の接線の方程式について考えます。
円の方程式と円の接点P,Qの座標を以下のように設定します。

状況を以下の図に示します。

求め方は主に4つ考えられます。
- OP(OQ)と接線が垂直に交わることを利用
- 円の中心(点)と接線の距離が半径に等しいことを利用
- 判別式の利用
- 数Ⅲの陰関数の微分を利用
点と直線の距離や判別式を利用したいところですが、今回はお勧めできません。
何故なら、未知数が2つになって複雑になるからです。
今回の記事は数Ⅱの内容なのでOPと接線が垂直に交わることを利用します。
数Ⅲの陰関数の微分については別の記事で書きます。
円の接線の方程式の導出
今回は接点Pを考えます。
OPの傾きを求めることが可能です。
接線とOPは垂直に交わるので「傾きの積は-1」になります。

後は直線の傾きと通る一点の情報が分かっているので定石通りに求めれば良いだけです。

上の公式は接点をPとしたときの接線ですが、接点がQの接線であれば・・・

円の中心が原点でない場合、接線の方程式は以下のように書けます。

円の接線に関する重要問題
円の接線が絡む重要問題です。

この問題を解説します。
補足ですが「b≠0」です。
問題 解答・解説
まずは、接点の座標を設定します。

円の方程式と成立する式を書きます。

PとQを通る接線の方程式はそれぞれ以下のように書けます。
また、接線は円の外部の点Aから引いたものなのでAを通ります。

PQの傾きが分かりました。後は傾きと通る点の情報が判明しているので・・・

二曲線の共有点を通る曲線
二曲線を通る曲線についてです。2つの関数を以下のように定義します。

実数kを考えると、以下の式が①と②の全ての共有点を通る曲線を表します。

二曲線の共有点を通る曲線 証明
先ほどの公式の原理を説明します。
①と②の任意の共有点の座標をPとおきます。

Pは任意の共有点です。そのため、全ての共有点を通るといえます。
2円の共有点を通る直線の方程式
2円の共有点を通る直線の方程式を導出します。
先ほどの原理を利用します。
以下は取り組む問題です。

解答・解説
まず、円の共有点を求めます。

以上より共有点は・・・

まぁ、共有点が分かったので二点を通る直線の公式を利用すれば解けますが、折角なので先ほどの原理を利用してみましょう。

ここで、kの値を決めなければなりませんが、共有点が二点であるので直線になります。
直線になるためには二乗の項を消さなければなりません(そうじゃないと直線の方程式になり得ない)。
だから、「k=-1」です。
