こんにちは。Horyです。
これまでに立体図形の問題をたくさん解いてきました。
- アイスクリームのアイスとコーンの間の空間の体積
- 砂山を二つに分けたときの体積 (円錐を斜めに切る)
- 図形を軸の周りに回転させてできる立体の体積 (円盤や八つ橋の回転)
- 複数の不等式で囲まれた立体の体積
今回の記事では共通部分の体積を求める問題に取り組もうと思います。
今回の問題も難しいですが、頑張りましょう。
問題 テントのはみ出た部分の体積を求める
以下はこの記事で取り組むテントのはみ出た部分の体積を求める問題です。

この問題を例に取り組みます。まさに日常生活への応用といった問題で非常に難しいかもですが頑張りましょう。
問題を解く手順
この問題は非常に複雑なので問題を解く手順を箇条書きにして記します。
- 自分に都合の良い座標空間の設定
- 底面の断面図を見る (対称性の利用)
- y=tで切ったときの断面積を求める(x-z平面での断面図)
- 断面積を求める
- 断面積をy=t=-1から-0.5の範囲で積分して体積を求める
この手順で問題を解いていきます。
事前準備① 自分に都合の良い座標空間の設定
最初に必ずやるべきことは自分に都合の良い座標空間の設定です。
ビニールシートの中心(半径1の円の中心)が原点になるように座標空間を設定します(原点の真上にテントの頂点がある)。

上のように座標を設定しました。
テントの底面を正三角形ABC, テントの頂点をDとして座標を設定しました。問題文の長さと、どこに原点を取ったかを思い出してください。
事前準備② 底面の断面を注意深く観察する
次に、底面の断面を注意深く観察します。x-y平面で考えます。

上の図の赤い斜線部がビニールシートからはみ出た部分(底面のみ)の断面積です。正三角形の対称性から赤い斜線部の面積を6倍すればいいです。
ただ、x-y平面で考える(z=tで切る)方法だと非常に求めにくいのでy=tで切ってx-z平面での断面図を考えます。
事前準備③ y=tで切ったときの断面積を求める(x-z平面での断面図)
y=tで切った時の断面積を考えます。ただし、条件を以下のように設定します。

ここで、x-z平面での断面積がどうなるかですが、最初に書いた図形の赤い長方形のようになります(赤い長方形はy=t)。
この長方形の縦と横の長さを求めるために改めて、x-y平面・y-z平面で図形を観察します。


以上から長方形の二辺の長さは以下のようになります。

これで事前準備は完了しました。
解答・解説 断面積から体積を求める
まずは、断面積(長方形)を求めます。その後、断面積を積分して体積を求めます。

- 赤い部分の一部に理論型置き換え積分
- 青い部分は暗記型置き換え積分sin・cos型