こんにちは。horyです。
前回は二次関数の最大値・最小値の基礎的な問題として、文字を含まない簡単なモノに取り組みました。
今回は文字を含む二次関数の最大値・最小値の問題です。
多くの高校生がここで「場合分けが多すぎる」「どうやって場合分けするか分からない」という理由で挫折します。
ただ、そんな人もこの記事を読めば以下のことができるようになります。
- 場合分けで悩むことがなくなる
- グラフをいっぱい書く必要がなくなる
早速、本題に生きたいところですが、必要なら以下の記事を読んでおくことをお勧めします。
問題を解く前に・・・
以下は問題を解く前に必ず抑えるべき点です。
文字を含んでもこの点については変わりないです。
上に凸か、下に凸か
まず、確認しなければならないことは二次関数の形です。

上の式について・・・
- a > 0・・・下に凸の二次関数
- a < 0・・・上に凸の二次関数
軸の式と頂点の座標
「a≦x≦b」の範囲で最大値や最小値を考えるとき、範囲に対して・・・
「軸や頂点がどこにあるのか?」ということを意識する必要があります。
端点値
「a≦x≦b」の範囲について、端点値とは、「x=a」「x=b」での関数の値です。
二次関数の最大値や最小値の大抵は「頂点のy座標」や「端点値での値」です。
場合分けの数
多くの人が悩むのが場合分けの数です。
問題のパターン・二次関数の形によって場合分けの数は異なってきます。
以下は問題文のパターンです。必ず意識しましょう。
- 「最小値」を聞いている
- 「最大値」を聞いている
- 「最小値・最大値」を聞いている
「a ≦ x ≦ b」の範囲で考えます。
二次関数 f(x) の軸を「x = c」とします。
最小値を聞いている
「下に凸の二次関数」のときは・・・
- 「c < a」のとき min=f (a)
- 「a ≦ c ≦ b」のとき min=f (c)
- 「b < c」のとき min=f (b)
「上に凸の二次関数」のときは(範囲の中点を考える)・・・
- 「c < (a+b)/2」のときmin=f (b)
- 「c ≧ (a+b)/2」のときmin=f (a)
最大値を聞いている
「下に凸の二次関数」のときは(範囲の中点を考える)・・・
- 「c < (a+b)/2」のときmax=f (a)
- 「c ≧ (a+b)/2」のときmax=f (b)
「上に凸の二次関数」のときは・・・
- 「c < a」のとき max=f (a)
- 「a ≦ c ≦ b」のとき max=f (c)
- 「b < c」のとき max=f (b)
最大値と最小値を聞いている
最大値と最小値の両方を聞かれるときが一番めんどいです。
場合分けは4つあります。
「下に凸の二次関数」のとき・・・
- 「c < a」のとき min=f (a)・max=f (b)
- 「a ≦ c < (a+b)/2」のとき min=f (c)・max=f (b)
- 「(a+b)/2 ≦ c ≦ b」のとき min=f (c)・max=f (a)
- 「b < c」のときmin=f (b)・min=f (a)
「上に凸の二次関数」のとき・・・
- 「c < a」のとき min=f (b)・max=f (a)
- 「a ≦ c < (a+b)/2」のとき min=f (b)・max=f (c)
- 「(a+b)/2 ≦ c ≦ b」のとき min=f (a)・max=f (c)
- 「b < c」のときmin=f (a)・min=f (b)
練習問題
以下は練習問題です。

上記の問題を例に解説をしたいと思います。
下準備
まず、この二次関数は「下に凸の二次関数」です。
「平方完成」を行います。

これで下準備は完了です。
(1)解答・解説
以下の図を見ていただきたいです。

「軸」が(ⅰ)~(ⅲ)のどこに来るかで場合分けです。

(2)解答・解説
以下の図を見ていただきたいです。

「軸」が(ⅰ)~(ⅳ)のどこに来るかで場合分けです。
