こんにちは。horyです。
二次関数の問題で必ずといって良いほど出てくるのが最大値・最小値の問題です。
今日は二次関数の最大値・最小値の問題を解くときに「意識しなければならないこと」「基礎的問題」を解説します。
以下の記事を読んでおくことをお勧めします。
最大値・最小値_基本事項
以下に問題を解く前に意識しなければならないことを3点ほどまとめました。
基本的に、以下の基礎事項さえ押さえれば、二次関数の最大値・最小値の問題は解くことができると考えています。
上に凸か、下に凸か
まず、確認しなければならないことは二次関数の形です。

上の式について・・・
- a > 0・・・下に凸の二次関数
- a < 0・・・上に凸の二次関数
二次関数の形は初めに確認してください。
軸の式と頂点の座標
「a≦x≦b」の範囲で最大値や最小値を考えるとき、範囲に対して、「軸(頂点)がどこにあるのか?」ということを意識する必要があります。
そのため、「平方完成」ができることは必須になってきます。
端点値
「a≦x≦b」の範囲について、端点値とは、「x=a」「x=b」での関数の値です。
二次関数の最大値や最小値の大抵は「頂点のy座標」や「端点値での値」です。
軸の位置による最大値と最小値の分類
「軸や頂点がどこにあるのか?」について・・・
軸や頂点の位置がどこにあるかで最大値や最小値がどのように変わってくるのかを少し具体的に話します。
軸のx座標を「x=c」とし、範囲を「a≦x≦b」とします。
今回は「下に凸の二次関数」のみを考えます。
「上に凸の二次関数」については自分で考えてみてください。
下に凸の二次関数の最小値
下に凸の二次関数の最小値について考えます。
軸の位置「x=c」がどこにあるのかを考えると3つのパターンがあります。
- 「c < a」・・・最小値は「x=a」のとき
- 「a≦c≦b」・・・最小値は「x=c」のとき (軸のy座標)
- 「c > b」・・・最小値は「x=b」のとき
図を用いるとより実感できると思います。



下に凸の二次関数の最大値
下に凸の二次関数の最大値について考えます。
軸の位置「x=c」がどこにあるのかを考えると2つのパターンがあります。
このような場合は「範囲の中点」を意識しましょう。
- 「c < (a+b)/2」・・・最大値は「x=a」のとき
- 「c ≧ (a+b)/2」・・・最大値は「x=b」のとき
図を用いるとより実感できると思います。


練習問題

この問題を例に解説します。
問題を解く前に・・・
問題を解く前に準備を行います。
まず、二次関数の形ですが、これは「下に凸の二次関数」です。
次に、平方完成で軸と頂点情報を読み取ります。

問題を解く前に上のように二次関数の情報を必ず整理してください。
(1)解答・解説
xが全ての実数を動くときの最大値・最小値です。
解答は以下の通りです。

(2)解答・解説
範囲について軸がどこにあるかという点ですが、「2≦3≦6」となり、軸(頂点)は範囲内です。
一方で、範囲の中点について軸がどこにあるかという点ですが、「3≦4」より、「軸のx座標」は「範囲の中点」よりも小さいです。
まとめると・・・
- 最大値・・・「端点値での値」
- 最小値・・・「頂点のy座標」
となります。以上より・・・

(3)解答・解説
範囲について軸がどこにあるかという点ですが、「3≦5」となり、軸(頂点)は範囲外です。
そのため・・・
- 最大値・・・「端点値での値」
- 最小値・・・「端点値での値」
となります。以上より・・・

まとめ
今日は二次関数の最大値・最小値の基礎事項と初歩的な問題についてまとめました。
今回紹介したことは最大値・最小値問題の入り口になるので必ず復習しておいてください。
それでは、次回の記事でまたお会いしましょう。