こんにちは。horyです。
今回の記事でも二変数関数の最大・最小に関する問題について解説しようと思います。
今までの二変数関数の最大・最小についての記事はこちらです。
今回は線形計画法を用いる問題です。
線形計画法を言葉で説明するのは難しいので問題で実践します。
今回は特にヘビーな問題なので頑張りましょう。
問題1 線形計画法の典型問題
以下は線形計画法を用いる典型的な問題です。

この手の問題を解く手順を以下にまとめます。
- step1・・・領域を図示
- step2・・・x+y=kとおいてy=の式にする
- step3・・・領域内を通るように直線を移動させ値域を予想
主に以上の3ステップで問題を解くことができます。
問題を解く前の下準備
問題を解く前の下準備です。

以下に領域の図を示します(赤い斜線部で境界を含む)。


上の直線は「傾きが-1」で「切片がk」の直線です。
この直線が領域を通過することを前提として切片kの最大値と最小値を予測します。


ここで、切片の最大値と最小値を平行移動で予想します。

問題 解答・解説
まず、円と直線の交点を求めます。

最大値は・・・

最小値は接するときです。今回は点と直線の距離を用いて求めます。

問題2 線形計画法 解と係数の関係
線形計画法で解と係数の関係を用いる問題を紹介します。
以下は取り組む問題です。

この問題を例に解説します。
問題を解く前の下準備
問題を解く前の下準備です。zをy=の式にするのは得策ではないです。

xとyは以下の二次方程式の2つの実数解です。判別式は0以上です。

また、以下の条件式をuとvで書き換えます。

①と②の範囲を図示し、直線③の値域を予想します。
問題2 最大値・最小値の予想

以下に領域を示します(赤い斜線部で境界を含む)。


この直線がstep1で示した図の領域を通過するときの最大値と最小値を予想します。
最大値は1つに決まりますが、直線の傾きによって最小値は2つの候補が出ます。


問題2 解答・解説
問題2の解答です。

最大値の候補2として接する条件を求めます。直線と放物線を連立させて判別式=0とします。

zを求めることができたので、接点の座標を求めてみます。直線の式をzに代入します。

これで終わってはいけません。aの条件により接点があるかどうかが分かれます。
