こんにちは。horyです。
前回は方程式の証明方法に関する記事をまとめました。
今回は不等式の証明方法を簡単にまとめると共に、簡単な不等式の証明問題に取り組もうと思います。
不等式の証明方法
「A>B」を証明する問題について・・・
証明方法を簡単にまとめます。証明方法は主に5つあります。

今回は⑤の数学的帰納法を用いた証明の説明は省きます。
数学的帰納法は数Bの内容なのでそのうちやります。
次からは問題に取り組んでいきます。
方法①を用いる問題
引き算を考えて0より大きくなることを利用します。
0より大きくなることを示す方法は以下の通りです。
- 式変形して二乗の形とかを作る (平方完成)
- 引き算を関数とみて微分→増減表→0より大きいのを示す
今回は微分ではなく式変形を用いて不等式を証明する問題を紹介します。
以下は問題です。

この二問を解説します。
(1)解答・解説
右辺から左辺を引いて式変形(平方完成)を用いることで0以上になることを証明します。

式変形で二乗の形を作って0以上を証明できました。
(2)解答・解説
右辺から左辺を引いて式変形(通分)を用いることで0以上になることを証明します。

分母が0より大きいことは明らかなので分子のみを考えます。

分子が0以上であることが示せたので不等式は成立します。
方法②を用いる問題
両辺の平方を考えて引き算を行う問題です。
この手の問題は絶対値やルートが絡むことが多いです。

絶対値に関する記事は以下に示すとおりです。
問題 解答・解説
絶対値が厄介なので二乗します。
ちなみに、絶対値の記事で書きましたが以下の二式の違いは重要です。

P,Qを以下のように定義します。

以上より不等式を示せました。
方法③を用いる問題
方法③を用いる問題を紹介します。

この問題を解説します。
問題 解答・解説
問題の解答・解説です。

この問題はけっこう大事なので覚えておいてもいいかもです。
方法④を用いる問題
方法④を用いる問題を紹介します。

この問題を解説します。
問題 解答・解説
「x, y」がどちらも0より大きいことから以下の式が成立します。

引き算をすることで上の式を登場させます。
