こんにちは。horyです。
今回の記事では高校数学で登場する不思議な数「ネイピア数」に関して定義などを簡単にまとめようと思います。
今までの微分公式に関する記事はこちらです。
今回も頑張りましょう。
ネイピア数とは・・・
まず、ネイピア数とは以下の極限で定義される数のことです。

高校の数学でもこのくらいのことしか書かれていませんが、今はこの説明で受け入れてください。このことについて踏み込んでしまうと大学内容になるので今はここで止めておきます(余裕があればそのうち記事にするかもしれません)。
上で示した定義を極限や指数の微分公式に落としこむことができます。
指数・対数の極限
以下に示すのは今回の記事で取り組む指数や対数に関する簡単な極限の計算問題です。

この問題を例に解説します。
余談ですが、底がネイピア数の対数のことを「自然対数」と呼び、数式に書くときは底を省略します。

(1)解答・解説
対数が差の形になっているので商の形に直します。

以上からこの関数は収束します。
(2)解答・解説
ネイピア数の定義式を使う問題です。
「不定形の対処」の記事でも解説しましたが、「1を∞乗」する不定形ではネイピア数の定義に関する極限を用います。

ネイピア数の定義に関する極限は慣れるしかありません。練習あるのみです。
(3)解答・解説
こちらもネイピア数の定義を使う問題です。ただし、(2)とは違う形式になっています。

上手いこと定義式の形を作り出せるかがポイントになってきます。
(4)解答・解説
こちらは微分係数の定義を用いる問題です。
以下の公式を思い出せるかが鍵となります。

この問題では「x=0での微分係数の定義」と「sin の極限」を用います。

- 赤い部分・・・「sin」の極限公式
- 青い部分・・・微分係数の定義

指数の微分公式
以下に示すのはこの記事で取り組む指数の微分公式に関する問題です。

この問題を例に解説します。指数関数の微分公式を定義式をもちいて導出する問題です。
(1)解答・解説
(1)の解答・解説です。

赤い部分は「x=0」での微分係数になるので1に収束します。
面白い事に底がネイピア数の指数関数は微分しても自分自身になります(積分してもです)。
だからネイピア数は不思議な数なのです。
(2)解答・解説
(2)の解答・解説です。

- 赤い部分は微分係数の定義を用います
- 青い部分はつじつま合わせです
指数の微分 練習問題
以下はこの記事で取り組む指数の微分に関する計算問題です。

これらの問題を例に解説します。頑張りましょう。
(1)解答・解説

(2)解答・解説
「商の微分」と「合成関数の微分」を併用します。
