グループ別・元素別各論 アルミニウムの生成とその化合物

無機化学

こんにちは。Horyです。

今回の記事ではグループ別・元素別各論でアルミニウムについて解説します。

アルミニウムは工業的にも日常的にも非常に汎用性の高い金属で様々な部分に使われています。

今回の記事ではアルミニウムの生成方法と化合物について解説します。

今回も頑張りましょう。

アルミニウムの性質と化合物

アルミニウムの性質とその化合物に関してまとめます。

  • アルミニウムの性質
    • 柔らかく軽い・・・だから加工しやすい
    • 面心立方格子
    • 融点は600℃程度
    • 両性元素
  • アルミニウムの化合物
    • 酸化物・・・酸化アルミニウム(アルミナ)・・・Al2O3
    • 水酸化物・・・水酸化アルミニウム・・・Al(OH)3

単体アルミニウムの製錬方法

単体アルミニウムの製錬方法についてですが、やり方は二段階です。

  • 一段階目;アルミナの製錬⇔水酸化アルミニウムの強熱⇔バイヤー法
  • 二段階目;アルミナ(Al2O3)の融解電解⇔ホール・エール法

これらについて個別に解説していきます。

バイヤー法;酸化アルミニウムの生成

酸化アルミニウムを生成する前に水酸化アルミニウムをどう作るかですが、これはボーキサイトと呼ばれる鉱石を用います。

  • ボーキサイトの構成物
    • アルミナ;Al2O3・・・目的物
    • 二酸化ケイ素;SiO2・・・不純物①
    • 三酸化二鉄;Fe2O3・・・不純物②

ボーキサイトから不純物を除去しつつ、水酸化アルミニウムを得る必要があります。

以下は最初の手順です。

まずは、ボーキサイトをNaOH水と共に加熱します。

この過程で不純物の三酸化二鉄は除去できますが、二酸化ケイ素は処理できません。

次の手順です。

これによって、水酸化アルミニウムの沈殿を取り出すことに成功しました。

バイヤー法の最後の手順で、水酸化アルミニウムを強熱して酸化アルミニウムを作ります。

ホール・エール法;アルミニウムの生成

酸化アルミニウムの融解電解ですが普通にやっても割にありません。

何故なら・・・

  • 酸化アルミニウムの融点は2050℃
  • 陽極で酸素イオンの放電・・・ジャイアンから電子奪う?
  • コストが莫大すぎて割に合わない

ホール・エール法とは普通にやっても割に合わない酸化アルミニウムの融解電解をコスト面で克服する方法です。

手順は以下の通りです。

  • 氷晶石(Na3AlF6)の準備・・・融点1020℃
  • 氷晶石に酸化アルミニウムを溶かす
  • 黒鉛を電極とした電気分解
  • 氷晶石・・・加熱コストの低下
  • 黒鉛・・・電気代の低下 (電子の数)

テルミット法について・・・

アルミニウムの生成とは関係ないですが、テルミット法は覚えておくべきです。

これは、イオン化傾向がアルミニウムよりも小さい金属の酸化物とアルミニウムの混合物に火をつけるとアルミニウムが酸化物を還元する反応です。

鉄の単体を得るときとかに使われるので覚えておくべきです。

まとめ

アルミニウムとその化合物に関するまとめです。

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