こんにちは。Horyです。
前回の記事まで、アルコールの性質や特定方法について全4記事でまとめました。
- アルコールの級数と性質の違い 融点・沸点 水への可溶性 まとめ
- アルコールの反応性 脱水とザイツェフ則の原理
- アルコール酸化の原理 級数による生成物の違い まとめ
- アルコールの区別 銀鏡反応/フェーリング反応/ヨードホルム反応
今回の記事からカルボン酸の記事を書きます。今回はその第一歩としてカルボン酸の性質とカルボン酸で有名なモノをまとめたいと思います。
今回も頑張りましょう。
カルボン酸とカルボニル基
カルボン酸はカルボニル基と非常に関係があります。

カルボニル基をドラえもんで例えると・・・
- C(スネ夫)とO(ジャイアン)の二重結合
- 電気陰性度・・・ジャイアンがスネ夫の電子を二つ強奪
- C(スネ夫)が正電荷に帯電する
- OH(ジャイアン&のび太)がC(スネ夫)の正電荷求めて接近
- C-Aの結合が切れてOHが隙間に入る→カルボン酸
カルボン酸は弱酸性です。
理由としては、先ほど説明したように、C(スネ夫)がO(ジャイアン)に電子を強奪されて正電荷を帯びていて、Hイオン(のび太)を手放したいと強く願っているからです。
- アルコールが中性・・・CがOに電子奪われてるが1つだけ→そこまで正電荷帯びてない
- カルボン酸が酸性・・・CがOに2つ電子奪われている→めっちゃ正電荷帯びる
アルコールが中性でカルボン酸が酸性なのはC(スネ夫)がH(のび太)を手放したい(電離したい)という思いの違いがあるためです。
この違いが出るのはO(ジャイアン)に電子をどの程度強奪されているかです。
カルボン酸の検出方法
カルボン酸の検出方法についてですが、炭酸水素ナトリウム水を投入することで判別します。
これを行って二酸化炭素が発生したらカルボン酸です。

カルボン酸を特定する場合に使えます。
カルボン酸の種類
カルボン酸の種類ですが、カルボキシ基の数と官能基の種類で分けることができます。
- カルボキシ基の数で分類
- カルボキシ基1つ・・・モノカルボン酸
- カルボキシ基2つ・・・ジカルボン酸
- 鎖状のモノカルボン酸・・・脂肪酸
- 脂肪族カルボン酸
- ギ酸
- 酢酸
- プロピオン酸
- 芳香族カルボン酸
- 安息香酸
- サリチル酸
- 芳香族ジカルボン酸
- フタル酸
- 官能基の種類
- 一分子にカルボキシ基とアミノ基が1つずつ・・・アミノ酸
- 一分子にカルボキシ基とヒドロキシ基が1つずつ・・・ヒドロキシ酸(乳酸・酒石酸)
まとめて図に示します。

脂肪族カルボン酸で注意したいのはギ酸の還元性です。また、酸化・還元後の有機化合物名は覚えておいてください。


こんな所でしょうか・・・
アミノ酸については天然有機物で解説します。また、ヒドロキシ酸に関して酒石酸は覚えといても良いです(メソ体がある)。
最期に物理的性質として、カルボン酸は分子内(-COOH)で水素結合をしています。そのため、融点や沸点は高いです。