こんにちは。Horyです。
前回の記事では物体がされる仕事や保存則による仕事と位置エネルギーの関係について学習しました。
今回の記事では、物理法則の1つで運動方程式から導出されるエネルギー保存則について原理から解説しようと思います。
今回も頑張りましょう。
エネルギー保存則
エネルギー保存則を運動方程式から導出します。
一次元直線上で物体が始点から終点まで移動することを考えます。始点・終点での位置と座標を図のように設定します。


- 左辺・・・終点と始点の運動エネルギーの差
- 右辺・・・物体がされた仕事(力ベクトルと微小変位ベクトルの線積分)
一次元では力ベクトルと微小変位ベクトルのなす角度は0°or180°である(今回は0°)。
ちなみに、二次元でも始点と終点の力と速度を一次元と同じようにxとy成分に分解すれば良いだけです。二次元でのエネルギー保存則は以下のように書けます。

ベクトルとスカラーの違いを意識してください。矢印がついてるものはベクトルで着いてないものはスカラーです。
以下に2次元におけるエネルギー保存則を記述します。

- 左辺・・・終点と始点の運動エネルギーの差
- 右辺・・・物体がされた仕事(力ベクトルと微小変位ベクトルの線積分)
力学的エネルギー保存則
上の事項で一次元・二次元におけるエネルギー保存則を導出しました。
その中で、右辺は物体が力によりされた仕事であると説明しました。
ところで、力は保存力(重力や弾性力)と非保存力(動摩擦力)があります。
右辺の力による仕事を保存力による仕事(位置エネルギー)と非保存力による仕事に分けて書いたものが力学的エネルギー保存則です。

- 左辺・・・終点の力学的エネルギーから始点の力学的エネルギーの引き算
- 右辺・・・非保存力が物体にした仕事
余談ですが、動摩擦力は非保存力ですが、これは物体の移動距離に依存するからです(動摩擦力は物体の微小変位ベクトルと常に180°の角度をなす)。
以上が力学的エネルギー保存則です。