アルコールの区別 銀鏡反応/フェーリング反応/ヨードホルム反応

有機化学

こんにちは。Horyです。

今までの記事でアルコールに関する性質を記事にまとめてきました。

アルコールには級数があって、一級から三級まであることを説明したと思います。

今回の記事では一級から三級までのアルコールの区別方法を解説したいと思います。

試験問題でアルコールを特定するための手がかりになるので必ず習得していただきたい内容になります。

今回も頑張りましょう。

アルコール区別のフローチャート

アルコールを区別するためのフローチャートを以下に示します。

上の図に関して掘り下げて解説します。頑張りましょう。

アルコールとエーテル

アルコールとエーテルの区別は強還元剤の金属ナトリウムと反応するかどうかデス。

アルコールであればナトリウムアルコキシドが生成します(前回も話した)。

ただし、注意として、ナトリウムはカルボン酸やフェノールとかとも反応するので、あくまで、上の区別方法はアルコールとエーテルの区別にのみ使えることは注意してください。

一級アルコールにについて・・・

一級アルコールがアルデヒドに酸化することのプロセスは前回の記事で解説したので、以下の2つに関して個別に解説します。

  • 銀鏡反応・・・銀の析出
  • フェーリング反応・・・酸化銅(Ⅰ)の析出

上の反応はアルコールの反応と言うよりもアルデヒドの酸化反応です。

アルデヒドが検出されたなら一級アルコールと言うように判別します。

銀鏡反応について

銀鏡反応とはアルデヒドの入った試験管に硝酸銀とアンモニア水を加えると銀が析出する反応です。

銀が析出し鏡のように見えることから銀鏡反応と呼ばれています。

半反応式と化学反応式を示します。

結局は銀イオンが酸化剤として反応して結果として銀が析出するだけです(アルデヒドの半反応式はおぼえといてください)。

フェーリング反応について・・・

フェーリング反応とは、フェーリング液を還元して酸化銅(Ⅰ)の赤褐色沈殿が析出する反応のことです。

フェーリング液とは、「硫酸銅と水酸化ナトリウム、酒石酸ナトリウムカリウム」を混合した試薬です。

ここで、疑問に思うのが、酸化剤の式で銅の酸化数が「+2→+1」になっています。

実は、酸化剤の式をかみ砕くと・・・

二級アルコール

二級アルコールが酸化してケトンになる話は前回の記事で解説しましたのでこの記事ではヨードホルム反応について話と意図思います。

ヨードホルム反応とはケトンにアルカリ性の条件で要素を加えるとヨードホルム(CHI3)の黄色沈殿が析出する反応です。

ヨードホルムは独特な匂いをしています。

ヨードホルム反応をする物質は何もケトンだけでなく、アルコールも陽性を示します。

以下の構造式の有機化合物はヨードホルム反応をします。

ちなみに、エタノールもヨードホルム反応陽性です(結構出ます)。

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