こんにちは。Horyです。
数学に「集合」という分野があります。
集合の考え方は数学のあらゆる分野において非常に重要であるとともに、頭に入れる基礎事項が非常に多い分野でもあります。
今回の記事では数学の「集合」における基本事項をまとめました。
集合について
数学の「集合」を以下に説明します。
- はっきりと区別された「もの」の集まり
- 「もの」は「要素」または「元」といいます
「“ものa” が “集合A” の要素である」ということは以下の式で表せます。

集合の表し方
集合の表し方を以下に簡単にまとめます。
要素を書き並べる
要素を書き並べる方法です。
以下に例を示します。

このとき、括弧は必ず中括弧{}にしてください。そうしないと「集合」と認識されないです。
要素の条件を表す
要素の条件を表す方法です。
以下に例を示します。

要素を持たない場合
集合の中身がないとき、つまり、要素を持たない場合というのも考えられます。
要素を持たない集合を空集合といい、以下のように表します。

集合の包含関係
集合A, Bについて包含関係について、以下にまとめます。
- 「Aの任意の要素がBに属す」⇔ 「AはBの部分集合」⇔「A⊂B」
- 「A⊂A」は成立する
- 「空集合φ」は全ての集合の部分集合と約束する⇔「φ⊂A」
以下は部分集合の個数を求める問題です。実際に手を動かして解いてみましょう。

この問題は各要素について「とる」・「とらない」の二択を対応させる方法と同じです。
そのため、答えは「32個=2×2×2×2×2」になります。
集合の相当
集合A, Bを考えます。
集合AとBが一致することは以下のように表せます。

上の条件を具体的に説明すると、
- Aの任意の要素がBに属す
- Bの任意の要素がAに属す
上のような状況であれば、集合AとBが一致します。
以下は集合の一致を示す証明問題です。手を動かして解いてみましょう。

以下は解答です。A⊂BかつB⊂Aを示します。

全体集合と共通部分・和集合・補集合
ある一つの集合 を決めて、この中だけで考えるとき、
「U」を「全体集合」とします。
この「U」の中にある部分集合A,Bを考える。
共通部分・和集合・補集合について個別にまとめます。
共通部分
共通部分は以下のように表せます。

図に示すと以下のようになります。

和集合
和集合は以下のように表せます。

図に示すと以下のようになります。

和集合を求めるときはダブルカウントに注意です。
補集合
補集合は以下のように表せます。

図に示すと以下の通りです。

補集合については全体集合が決まらないと定まらないことに注意です。
まとめ
今回の記事では「集合」の基本事項についてまとめました。
集合の考え方は数学において非常に役に立ちます。必ず理解しておいてください
それでは、次回の記事でまたお会いしましょう。