数学に「二項定理」というものがあります。
二項定理とは、展開式について、式がどのように展開されるかを示す式です。
今回は二項定理の基礎的な考え方をテーマに記事をまとめました。
必要なら順列・組合わせ_押さえるべきポイントの記事を読んでおいてください。
二項定理
まず、以下に二項定理の基本形を示します。

上に示した式は必ず自分で書けるようになっておいてください。
組合わせとの関係
何故、二項定理の式に「組合わせ」の考え方が必要であるかの説明です。
以下に図を示します。

重要なのは同じ式が何回掛け算されていて、係数を求めるなら何を何回掛け算しているかと言うことです。
何を何回掛け算するかについての選び方を考える際に組合わせの考え方を用います。
練習問題
以下は二項定理の練習問題です。
実際に手を動かして解いてみましょう。

(1)の解答・解説
本問は係数がすでに分かっていて、(1+x)が何回掛け算されているかを調べる問題です。
このような問題では組合わせについて

上記のように書けるかどうかが重要です。
理由として、後で分数の形にすることで約分し、式を簡略化するからです。
二項定理のような複雑な計算を要求される問題では、分数の形に持っていき、約分を利用するのはかなり大切になってきます (確率の最大値にも応用できます)

実際に計算してみるとn=20になります。
(2)の解答・解説
本問は何回掛け算されているかがすでに分かっていて、係数を求める問題です。
このような問題のとき、二項定理の基本形を書けることが役立ってきます。
まず、何を何回掛け算するかを設定します。

設定後、係数と次数に関する式を立てます。

次数についての式について、次数が「1」になるので・・・

上記の式を満たすp,qを求めます。ここで以外と重要なのがp,qは当然0以上の整数であることです。
範囲を絞り込んで(p,q,r)の組を求めます。

本問であれば、上記の3つの場合について、求めた(p,q,r)を係数の式に代入して足し算をすれば答えは-126と出ます。
まとめ
今回は二項定理の基礎的な考え方をテーマに記事をまとめました。
今回のポイントをまとめると次の通りです。
よく復習しておいてください。
それでは、次回の記事でまたお会いしましょう。