「もう困らない」 文字を含んだ一次不等式の解き方

数と式

こんにちは。horyです。

今まで、係数が数字の不等式は簡単に解けたけど、係数が文字の不等式だと、「解き方が分からない」・「場合分けが多すぎて意味不明」・「細かな部分で間違う」といったことはありませんか?

今回の記事では、係数に文字に含む不等式を解くときのポイント・解き方についてまとめました。ちなみに、このサイトの「文字を含んだ一次方程式の解き方」の記事を読んでおくとより理解が深まります。

係数に文字を含む不等式

係数に文字を含む不等式は以下のような不等式です。

上の問題を例に話を進めていきます。

問題を解く前のポイント

問題を解く前のポイントです。以下の手順をご確認ください。

① 割り算のルールを思い出す

一次方程式の記事でも話したことですが、重要なので口酸っぱく言います。「0で割ることはできない」です。

② 文字の条件から係数が「正の数」・「0」・「負の数」のどれか

上の問題であれば 「a」の条件を見ます。

「a」が実数とあるので、「a>0」「a=0」「a<0」の3つの場合になることがあります。

問題を解くときのポイント

問題を解くときのポイントです。以下の手順をご確認ください。

場合分けの有無を考える

  • 係数が「正の数」のとき・・・不等式の向きは逆転しない
  • 係数が「0」のとき・・・「割り算」の実行ができないので、「掛け算」の形で対処する
  • 係数が「負の数」のとき・・・不等式の向きが逆転する

係数が「正の数」のときの対処法

係数が「正の数」のときの対処法です。不等号の向きは逆転しません。例えば、以下の問題について、

係数が「0」のときの対処法

係数が「0」のときの対処法です。「割り算」の実行ができないので「掛け算」で対処します。以下の問題について、

係数が「負の数」のときの対処法

問題は係数が「負の数」の時です。初学者が非常に間違いやすいです。この時は不等式の向きが逆転します

簡単な例を用いて説明します。

確かに、負の数である「-1」を掛けると不等号の向きが逆転しています。

以下の問題について、

不等式において、両辺に「負の数」を「掛ける」・「割る」という操作を行うと不等式の向きは逆転します。

このことは必ず押さえないと行けないです。

問題を解く

では、最初に出題した係数が文字の不等式を解いてみましょう。

以下は上の問題の解答・解説です。

以上が解答になります。

練習問題 (xについて解け)

以下は練習問題です。実際に手を動かして解いてみましょう。

練習問題の解答・解説

以下に(1)~(4)の解答・解説を示します。(3),(4)は応用問題です。

(1)の解答・解説

(2)の解答・解説

(3)の解答・解説

(3),(4)については応用ですが、考え方は変わりません。ただ、「bの場合分けも必要になるときがある」ということは意識しましょう。

(4)の解答・解説

まとめ

今回の記事では、係数が文字の不等式を解くときのポイント・解き方について説明しました。

今回のポイントをまとめると次の通りです。

  • 割り算のルールを思い出す
  • 文字の条件から、係数が「正の数」「0」「負の数」どの場合になるときがあるか考える
  • 不等式の両辺に「負の数」を「掛ける」・「割る」操作を行うと不等式の向きが逆転

文字が係数の不等式の解き方が分かり、弱点がなくなったのではないでしょうか?

この内容も理解できていないと高校数学は「詰み」です。文字が係数の方程式と合わせてよく復習しておいてください。

それでは、次回の記事でまたお会いしましょう。

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