「もう困らない」 因数分解と”たすき掛け”

数と式

こんにちは。horyです。

式の ”因数分解” や二次式の ”たすき掛け” という方法があるけど、「やり方がいまいち分からない」「掛け算と足し算で混乱する」といったことはありませんか?

今回の記事では、二次方程式の 因数分解のキホン を押さえると共に、”たすき掛け”の方法についてまとめました。ちなみに、このサイトの「”展開公式”を覚える意味」の記事を読んでおくとより理解が深まります。

因数分解とは

因数分解とは、「展開の逆の作業」と考えて差し支えないです。

具体的には、展開された状態から元に戻す操作のことを言います。つまり、「掛け算の形」に戻す操作です

以下に展開公式をまとめました。ご確認ください。

・2乗の絡む展開公式

・3乗の絡む展開公式

因数分解の手順

以下は因数分解の手順です。ご確認ください。

① 一つの文字に注目して「降べきの順」にする

ある文字に注目して、次数の高い順から並べることを「降べきの順にする」といいます。

以下に例を示します。

上の例は式を「x」の「降べき順」に並びかえました。

このようにすることで、「式が見やすくなる」という利点があります。

場合にもよりますが、文字が複数あるときは、次数が最も低い文字について「降べき順」にするのが定石です。

② 共通部分を取り出す・くくる

式で共通している部分を予め取り出し、くくります。

上の例は「2」が共通因数になっていたので取り出して、くくりました。

③ 式の形に注目・必要なら置き換え

  • 展開公式の利用
  • 式の変形
  • 共通部分を文字で置き換え

時には、二つの操作を組み合わせて因数分解を行うこともあります。以下は例です。

・式の形に注目

(1)は「2乗が絡む展開公式④」
(2)は「3乗が絡む展開公式④」を利用しています。

・文字で置き換える

置き換えた後、文字を元に戻し忘れる人がよくいますが要注意です。

・変形→式の形に注目

式を変形後、「2乗が絡む展開公式④」を利用しています。

④ ①~③の繰り返し→因数分解できないまで

因数分解できたと思っても、分解後の式を吟味してください。分解後の各因数も分解できるなら、可能な限り分解する必要があります。

”たすき掛け”

因数分解で”たすき掛け”は必須です。これができないと因数分解ができないので必ず理解してください。

以下の問題で実戦してみましょう。

”たすき掛け”の手順については言葉での説明よりも図の方が分かりやすいと思うので、以下に因数分解の概念図を示します。

青のクロス(交差)している部分があります。”たすき掛け”と呼ばれている所以です。上の概念図により理解しやすくなったのではないでしょうか?

これでキホンは押さえました。後は練習あるのみです。手を動かして練習問題を解いてみましょう。

練習問題

以下は練習問題です。

練習問題の解答・解説

以下に(1)~(4)の解答・解説を示します。(5)についてはヒントを出しますので、自分で解いてみてください。

(1)の解答・解説

(2)の解答・解説

(3)の解答・解説

手順を箇条書きでまとめます。

  • 式の形_2乗が絡む展開公式④
  • 式の形_3乗が絡む展開公式①
  • 式の形_3乗が絡む展開公式②

(4)の解答・解説

文字が絡んだたすき掛けです。ただ、手順は何ら変わりません。

(5)のヒント

以下に手順をリスト化します。

  • 「x」に付いての「降べき順」にする
  • 定数項と見なす「y」の二次式に「たすき掛け」
  • 全体について、「文字の絡むたすき掛け」

まとめ

今回の記事では因数分解と”たすき掛け”のポイント・解き方について説明しました。

因数分解ができると役立つポイントは以下の通りです。

  • 式を因数分解すると、次数の低い式の「掛け算」にできる
  • 式が整数ならば、(約数) × (約数) の形にできる

因数分解や”たすき掛け” の解き方が分かり、理解が深まったのではないでしょうか?

後は練習あるのみです。たくさん問題を解いて因数分解に慣れてください。

それでは、次回の記事でお会いしましょう。

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