こんにちは。horyです。
これまでの記事で等差数列や等比数列のことについて簡単にまとめました。
今回の記事ではΣ記号の意味と部分分数分解について簡単に解説しようと思います。
この記事の内容はかなり重要なので必ず理解していただきたいです。
Σの意味と性質・重要公式
この節では以下の内容についてまとめます。
- Σ記号の意味
- Σの基本的な性質
- Σの重要公式
Σ記号の意味
まず、Σ記号の意味です。

Σ記号の意味を必ず覚えてください。
以下は例ですが・・・

Σの基本的な性質
以下にΣの基本的な性質をまとめます。

以上の「分割」と「関係ないのが外に出せる」という2つの性質は非常に重要です。
Σの重要公式
以下にΣの重要公式を簡単にまとめます。

①は明らかなので証明は省きます。②~④の公式を個別に証明します。
証明方法については数学的帰納法でも可能ですが、数学的帰納法についてはまだ記事に書いていないのでこの記事では別の証明方法を用います。
公式②の証明
公式②を証明します。
初項1・公差1の等差数列を初項から第n項まで足すことを考えます。

公式③の証明
公式③を証明します。この証明は帰納法を用いない場合、ちょっとしたテクニックが必要です。

上の式にk=1からnまでを当てはめてみます。

以上で証明することができました。
公式④の証明
公式③と同じように考えます。

後は計算で求めるだけです。
自分でやってみてください。公式通りになります。
部分分数分解の原理とパターン
まず、部分分数分解とは「分数式を分解して和の形にする」ことです。
部分分数分解には以下のルールがあります。
- 分数式の分解⇒和の形
- 分解前の分数の分子の次数が分母より低い場合に使える
- 分解後の分数は分子の次数が分母より低い
- 最初の分数式で分子が分母の次数以上⇒整式の割り算
以下は知っておくと得する部分分数分解のパターンです。

数列でももちろん使いますが、数学Ⅲの微積分でも使うことがよくあるので必ず習得できるように鍛錬してください。
上以外にも部分分数分解のパターンは色々あります。
Σ記号や部分分数分解を用いる問題
以下に示すのはΣ記号や部分分数分解を用いる問題です。
ちょっと難しいかもですが、頑張りましょう。

- (1)はΣの基本性質と重要公式を使えるかどうかを確認する問題です。
- (2)と(3)は部分分数分解についての問題です。
- (4)は応用力がないときついです(かなり難しい)
(1)解答・解説

Σの基本性質の「分割」と「関係ないのは前に出せる」を多用すると共に、基本公式を用いてひたすら計算する問題でした。
(2)解答・解説
部分分数分解を用います。

数列における部分分数分解は項が消えるような分解ができれば勝率が高くなります。
(3)解答・解説
部分分数分解を用います。

(4)解答・解説
この問題はかなり難しいです。変形方法を知っていないとできません。

以上が解答です。この問題に関連してですが、以下の公式の成立は頭に入れておくと得します。

また、数列であまり見ることはないですが、以下の公式も重要です。
(数Cの複素数平面で用いることがあります。)

以上も覚えておくと得します。
補充問題
以下の問題は補充問題です。解いてみてください。

このままでは部分分数分解が使えないので整式の割り算を用います。

後は自分で解いてみてください。